2011年8月15日 (Mon)
そんなの知ってるけど・・・実践出来てるかな?前回は「犬の本能と習性」について述べましたが、その予備知識を飼い主さんに理解していただいた上で、やっと問題行動の行動療法である躾けに入っていく事ができます。 躾けをはじめる前に注意していただきたいのが、飼い主さんが躾けの方法を学んだからといってやりすぎないでいただきたいということです。 犬が良い行動をした時「上手くできたからもう1回やろう」と思われた時が終わらせるのが大切です。 「躾けは絶対に嫌な気分で終わらせないこと」 犬の集中力というのは10~20分が限界です。 犬が上手く出来た時、飽きる前に終わらせるようにしましょう。 そうすることで、犬は躾けは楽しいもの指示に従い上手くできると飼い主に褒めてもらえる、おやつをもらえると理解します。 ■躾けはリーダーウォークから リーダーウォークとは権勢症候群の犬を引きずり下ろすのにとても効果的な方法です。飼い犬にあったチェーンカラーとリードと大好物のおやつを使用すると良いでしょう。 お散歩で一番やっかいなのが、ぐいぐい引っ張られてコントロールできなくなってしまうことで、この症状が家庭犬の中で多いのも事実です。 お散歩は躾けをするのにもってこいの時間です。 お散歩で自由に匂いを嗅がせたりトイレをさせたりという行動は将来的にもお天気や体調に関係なくお散歩に行かなくてはならなくなってしまう状況を作ってしまっている飼い主さんが多数です。 そこでリーダーウォークをマスターしましょう。 リーダーウォークは、犬は人間の左側を歩かせるというのが基本です。 いつも通りのお散歩へ出かけて、引っ張って前へ出たり横に引っ張ったりしたら声を上げず無言で180度反対方向へ人間が向きを変えリードを瞬間的に強く引き、どんどん歩きましょう。 その行為をする場合は上記でも述べましたが声をかけたりする必要はありません。 なぜかといいますと、ご存知のとおり犬社会は言葉を使いません。代わりにボディランケージによって意思を伝え合います。 散歩中のわんちゃんが通りすがりの他の犬に吠えてしまっている時に飼い主さんが「こら~だめでしょう。この子はほんとにもう、すいません」などと苦笑して優しく話しかけている光景をよく見かけます。言ってっかせようとしているうちは失敗します。言葉がわからない犬がこんな注意の仕方で効果があるわけがありません。むしろ「もっと吠えろ」とあおられていると勘違いしてしまっているかもしれません。 とんな時こそ上記のとおり、声を上げず180度反対方向に強く引いて下さい。声を上げないで行動するわけは強いショックを与えた時に声をかけ目が合うと不信感を抱いてしまうからです。 犬の本能では対面は対決を意味する場合があります。 こうして同じ事を繰り返していくと、早ければ5~10分ほどで犬の態度がガラリと変わってきます。 「どうやってもこの人間にはついていかなければならない」と犬なりに納得するのです。犬は人の顔色を見るようになりだまってもついて来るようになります。こうして犬の主従関係が確立します。 上手くお散歩から帰ったら褒めてあげて下さい。 上記のように犬は主従関係を築かないことには何を教えても効果はありません。犬は潜在的に服従本能を持っています。(もちろん権勢本能ももってますが)。リーダーウォークはその従属しようとする能力を引き出すのにとても有力な方法です。 たとえ、ご自分の愛犬が成犬を過ぎてしまっていても決して諦めないで下さい。飼い主さんの対応の仕方によっては完治も可能なのです。 ■リーダーウォークで大人しくついて来るようになったら 飼い主が止まったら犬も止まらせる、座らせるなどして声をかけ目が合ったら誉める。 その時注意していただきたい事は、変にオーバーリアクションで誉めない事。テンションの高い子がたまにいますので静かに誉める、おやつを与えるなどしてもOKです。 また歩き出し、走ったりわざとゆっくり歩いたり、右回りしてみたり左回りしてみましょう。 あらゆる状況下でも飼い主さんが対処できるようにして下さい。 リーダーウォークをマスター出来れば人の大勢いる公園でもウィンドウショッピングでも余裕のあるお散歩が可能になって来るでしょう。 次回は服従訓練を考えてみましょう。つづく。 にほんブログ村 |