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2月 6日(土) 17:18
COOLPIX P300 1/100sec F5.0 ISO160 ±0EV 
トラフズク
2016年2月6日
葛西臨海公園(公園中央部・渚橋付近)


【2016年2月6日】

※葛西臨海公園(8:10〜13:30)
 到着時は潮位が下がり、既に干潟がかなり広がっていた。初めにアメダスポイント付近から渚周辺を遠望し、その後は淡水池東側や観察センターを中心に午前11時過ぎまで探鳥した。午前11時半頃に渚橋付近でフクロウ類が見られたとの情報をいただき、現地に移動しトラフズクを見ることができた。スズガモ群、カンムリカイツブリ群は引き続き大きかった。ヘラサギ類は東渚西側堤防波消しブロック付近に留まっているのが確認できた。西渚内でミミカイツブリやシギ・チドリ類を見ることができたが、ズグロカモメは若鳥のみ確認できた。猛禽類も比較的見られ、特にノスリが目立った。なお、ムジセッカについても淡水池東側周辺や観察センター北東側で鳴き声や姿を確認することができた。主なものは次のとおり。

○ミミカイツブリ                          2羽(西渚水面内。正午頃は水面内の荒川より水域で採餌行動を取っていたが、午後1時近くには西渚内のグリーンネット周辺に相次いで2羽が出現し盛んに潜水して採餌行動を取っていた。1羽はわずかに換羽が始まっているようであった)
○ホオジロガモ                          3羽(♂♀ペアが東渚沖合いのスズガモ群近くにいた他、若鳥タイプが東西渚間水路付近に見られた)
○ウミアイサ                            8羽(旧江戸川河口付近で7羽が見られ、♂1羽も混じっていた他、西渚水面荒川側にも♀タイプ1羽が正午過ぎに確認できた)
○ズグロカモメ                          1羽(若鳥。午前11時頃に東渚周辺を飛翔しているのを確認できたが、正午過ぎからの西渚観察ポイントからの探鳥では姿を視認することはできなかった)
○ミサゴ                               3羽(水路、渚周辺など。午前9時半過ぎには水路上空で2羽が揃って帆翔した他、東渚沖合いの棒杭にも休止する個体が見られるなど、同時に3羽が見られた。東渚干潟上の流木上にも休止していた) 
○トビ                                1羽(渚周辺。正午過ぎに西渚観察ポイント上空を通過して東渚干潟上空に移動するのが見られた)
○ノスリ                              4羽(淡水池、汽水池、渚周辺など。午前9時頃に淡水池西側に1羽が現れたが、午前10時半頃には汽水池内でカラス30羽前後に追われる形治で2羽のノスリが出現した。また、正午過ぎには東渚上空を同時に帆翔する2羽が見られた他、西渚内を飛翔のも見られた)
○チュウヒ                             2羽(汽水池南側から水路上空。午前11時頃に汽水池南側樹林地上空にノスリと入れ替わるような形で出現し、帆翔しながら上昇する2羽が同時に見られた。細部は確認できなかったがいずれも頭部の白っぽい♀タイプと思われる個体であった)
○オオタカ                              1羽(淡水池。午前8時過ぎに淡水池北側樹林地に休止する若鳥が見られた) 
○ハヤブサ                             1羽(東渚。正午過ぎに舞浜側堤防の看板上に休止している成鳥と思われる個体が見られた)
○ヘラサギ                             1羽(正午前に東渚西側堤防突端部の波消しブロック内でクロツラヘラサギ、カワウとともに休んでいるのが見られた。いただいた情報によるとヘラサギのみ一時的に東渚周辺を飛翔するのが見られたとのことであった)
○クロツラヘラサギ                         1羽(午前8時過ぎに東渚西側堤防突端部の波消しブロック内でカワウとともに休んでいるのを確認することができた。正午前にはヘラサギも近傍にいて休んでいるのが確認できた。観察時間中はほとんど動きがなかった)
○クイナ                               1羽(淡水池南側。午前11時半頃に鳴き声がよく聞けたが、視認することはできなかった)
○シロチドリ                            18羽(東渚西側堤防上。正午過ぎに干潟が冠水したところでシロチドリ・ハマシギ群が飛び立ち、一時的に東渚西側堤防頂上部に休止した。この際のカウント数)
○トウネン                               1羽(東渚西側堤防上。ハマシギ・シロチドリ群中に混じっていた。距離はあったがトウネン冬羽と判断した。当地で越冬中のトウネン類を確認したのは久しぶりであった)
○ハマシギ                           126羽(東渚西側堤防上。正午過ぎのカウント数。これ以外に50羽程度の群飛も見られた)
○ミユビシギ                            1羽(東渚西側堤防上。ハマシギ・シロチドリ群中に混じっていた)
○ダイシャクシギ                          4羽(西渚。午前8時過ぎに西渚水面内棒杭上で4羽を確認できた)
○トラフズク                            1羽(公園中央部・渚橋付近。教えていただき見ることができた。フクロウ類が確認されたとのことで現地に移動したところ、マツの上部に休止している本種が確認できた。当地周辺では公園西側マツ林を中心にこれまでも数少ないながら記録されているが、我々が当地で本種を確認できたのは初めてであった。第一発見者の方に感謝したい)
○カワセミ                             1羽(淡水池で見られた。♀であった)
○コゲラ                              2羽(汽水池周辺)
○タヒバリ                             2羽(西渚観察ポイント付近堤防周辺)
○ジョウビタキ                           2羽(♀タイプ。淡水池、汽水池周辺) 
○イソヒヨドリ                           1羽(♀タイプ。渚橋付近)
○アカハラ                             1羽(淡水池周辺)
○シロハラ                             3羽(淡水池付近など)
○ツグミ                            約10羽(淡水池周辺、公園中央部など)
○ムジセッカ                          1羽(淡水池周辺など。比較的よく出現した。我々の到着前は午前7時半過ぎに淡水池観察ポイント近くに出現したとのことであったが、我々の到着した午前8時過ぎには水門側の約60m離れた対岸付近のアシ原を移動していた。その後、汽水池側に移動し、午前9時過ぎには観察センター北東側アシ原内で行動していた。また、午前11時頃には淡水池観察ポイント近くに再度出現していたが、淡水池中央部に移動したようで鳴き声も聞こえなくなった) 
○オオジュリン                       約10羽(淡水池、汽水池など)
 
以上。


11月 7日(土) 19:38
Canon EOS 7D 1/400sec F5.0 ISO160 +0.3EV 
ヒメクイナ(幼鳥)
2015年11月7日
葛西臨海公園(淡水池)


【2015年11月7日】

※葛西臨海公園(7:50〜14:10)
 到着時は干潮で比較的大きく干潟が広がっていたが探鳥開始後は淡水池東側の観察ポイントに急ぎ、ヒメクイナの出現を待つこととした。本日も多くの方が集まっておられたが、このところ観察できることが多いようで、すごい混雑ではなかった。ヒメクイナは午前10時半前に出現し、観察撮影することができた。その後は、久しぶりにいつもの探鳥パターンに戻り、公園西側を経由して正午前後は西渚観察ポイントに回り、午後1時頃には降雨もあり再度観察センターに戻って探鳥した。ヒメクイナを待っている間に淡水池上空をミズナギドリ類が通過したが確実な同定には至らなかった。渚周辺にはユリカモメを中心としたカモメ群が見られたが、特に変わったものは見られなかった。スズガモ群も大きくなっていたが、カンムリカイツブリやハジロカイツブリはまだ大群とはなっていなかった。猛禽類は引き続きオオタカが目立ち、他の種類も見られたがチュウヒはまだ確認できていない。主なものは次のとおり。

○オオミズナギドリ                     約40羽(東渚沖合い。正午頃から遠方を飛び回っているのが見られた。羽田沖方面に多く見られた。正確な識別は困難であった)
○ミズナギドリ類                        1羽(淡水池上空。午前8時20分頃に淡水池北西側から淡水池上空に進入し、南方向に移動して水路方面に飛び去った。ヒメクイナの出現を待っているところで、陸地側から海鳥が飛んできたことから驚いた。当初はカツオドリのように思われたが、撮影画像を見る限りではミズナギドリ類であることは間違いなく、オナガミズナギドリの可能性が高いように思われるが、海鳥類に不慣れなこともあり正確な同定には至っていない。なお、我々は2004年6月19日に谷津干潟に迷い込んだミナミオナガミズナギドリは情報をいただき、急行し見たことがある:<追記:11月8日追加ブログ写真等参照>)
○ミサゴ                             3羽(西渚観察ポイント上空など。東渚沖杭などで見られたが、正午過ぎには2羽が東西渚間水路上空で揃って帆翔し、その後トビとミサゴ各1羽が加わって帆翔するのを見ることができた) 
○トビ                               3羽(水路周辺など)
○ノスリ                             1羽(東渚堤防上。午後1時頃に堤防上の樹木の枝先に休止しているのが確認できた)
○オオタカ                            3羽(成鳥1羽と若鳥2羽。成鳥は到着直後に淡水池北側マツに休止しているのが見られた。若鳥は淡水池付近と東渚・舞浜側で各1羽見られた)
○ハイタカ                             1羽(午後1時半過ぎに汽水池上空から淡水池北側を通過して公園中央部方向に移動する個体が見られた。撮影できたが、遠方であったことなどから色合いなどは判別できなかった。初列風切の6枚は確認できたことからツミではないと判断した)
○ハヤブサ                            1羽(東渚沖杭上など。午後1時半過ぎに教えていただき見ることができた。飛び立っては出撃し海上のカモ類などを追い立てていたが、見ていた限りでは狩りには成功しなかった)
○チョウゲンボウ                        1羽(淡水池上空。午前8時半頃に葛西臨海水族園方面から淡水池北側上空にかけて飛来した)
○チュウサギ                            1羽(淡水池)   
○クイナ                              1羽(淡水池。鳴き声が聞けた他、姿の一部をアシ原の間から確認することができた)
○ヒクイナ                             1羽(淡水池。午前10時頃にガマ・アシ原際で見ることができた。よく飛んだことからじっくり観察することはできなかった)
○ヒメクイナ                            1羽(淡水池。午前10時半前に見ることができた。我々としては本種をきちんと見ることができたのは初めてであった。我々はその後クイナ観察ポイントから離脱したが、本日は正午頃にも1分前後の比較的長い時間出現したとのことで多くのヒトが観察撮影できたようであった。ヒメクイナについては、当地ではこれまでもほぼ確実な目撃記録を伺ったことがあるが、写真などはなかった)
○シロチドリ                           約10羽(東渚干潟)
○ハマシギ                            約30羽(東渚干潟など)
○アオアシシギ                          6羽(東渚堤防など。淡水池や汽水池周辺に飛来する個体も見られた他、正午頃には東西渚間水路側に4羽が確認できた)
○オオソリハシシギ                        1羽(西渚。幼鳥。西渚の管理事務所近くで採餌しているドバト群中で採餌していた。ドバトとともにヒトから数mのところで草地で採餌していた)
○ダイシャクシギ                          1羽(東渚。午後1時頃は大きな声を出して干潟周辺を飛び回っていた。2羽いたようにも思われた)
○カワセミ                             2羽(淡水池など。よく追いかけ合いを行っていた) 
○コゲラ                               1羽(汽水池南側樹林地)
○タヒバリ                              3羽(水路護岸などで見られた) 
○ジョウビタキ                            2羽(淡水池付近や東渚など。♀タイプ)
○イソヒヨドリ                            1羽(♀タイプ。正午頃に東西渚間水路を越えて西渚堤防突端部付近に飛来した)
○シロハラ                              2羽(淡水池周辺。いずれも飛翔する個体が見られたものでじっくりと確認することはできなかった) 
○ツグミ                                1羽(東渚堤防。正午頃に堤防上の樹木に休止しているのが遠望できた) 
○オオジュリン                          約20羽(淡水池。小群がよく飛翔しているのが見られ、鳴き声もよく聞こえたがじっくり観察することはできなかった)

以上。

<補遺>ヒメクイナ:今回の当地のヒメクイナについていただいた情報などをもとに参考までにまとめた。10月25日に不確実な目撃記録があったのが最初のようで、コグンカンドリも出現した27日には数人の方により観察撮影されたことを伺った。その後、28日、29日は確認されず、30日には夕刻の午後4時半に確認された。31日は午後2時過ぎに出現、11月1日は午前11時頃に出現し比較的多くの方によって観察撮影された。2日は強風雨の中、熱心な10人程度の方が確認されたものの、3日は出現しなかった。その後4日以降は連日出現しているようである。なお、夜明けや薄暮の際にも活動的なようであり、確認できなかった日も出現していた可能性はあると思われる。出現回数と時間はバラバラであるが、多い日で数回で時間は数秒から長くて1分程度のようである。
     なお、今回当地では初めての確実な記録であるが、当地に隣接する浦安・行徳地区で探鳥を行われていた方々の記録「新浜の鳥(1966−1968年の記録)1988」によると、本種については5回の記録が記載されており、<66年>5月29日、10月23日、10月30日、<68年>2月4日、5月12日となっていることから、当地でも越冬や春の記録も十分期待できるものと考えられる。
     


5月30日(土) 18:26
COOLPIX P300 1/400sec F5.5 ISO160 ±0EV 
ブッポウソウ
2015年5月30日
葛西臨海公園(淡水池)


【2015年5月30日】

※葛西臨海公園(7:40〜13:20)
 到着時は干潮間際であったが、中潮のためその後の潮位の上昇は緩やかで本格的に干潟が狭まり始めたのは午前11時過ぎからであった。最初アメダスポイントから渚周辺を遠望した後、鳥類園周辺で探鳥し、午前11時過ぎから西渚観察ポイントに移動し、渚周辺の探鳥を2時間ほど行った後切り上げた。淡水池でブッポウソウが見られた。渚周辺の水鳥類は種類・数ともにかなり減少していたが、残っているものもいくらか見られた。ハヤブサ、ミサゴも引き続き見られた。カモメ類はセグロカモメ1羽(成鳥で傷病個体と思われる)、オオセグロカモメ(若鳥を中心に約30羽)、ウミネコ(若鳥を中心に約50羽)が東渚を中心に見られた他、ユリカモメ成鳥夏羽1羽が淡水池に飛来していた。また、ブッポウソウ観察中に上空を飛翔移動するアマサギ2羽も確認できた。主なものは次のとおり。

○カンムリカイツブリ                      5羽(渚周辺。西渚水面内に4羽が見られた他、東西渚間水路で1羽を確認できた。いずれも夏羽個体であった。なお、本日はハジロカイツブリは確認できなかった)
○アジサシ                            5羽(西渚周辺。午前11時半頃のカウント数。水面内の棒杭上に休止していた。比較的近い杭に休止するものも見られた。亜種アカアシアジサシは見られなかった他、若鳥タイプのものも確認できず成鳥タイプのみであった)
○コアジサシ                         約30羽(渚周辺など。午前11時半頃のカウント数。かなり減少した印象であった。西渚水面内にも20羽前後の飛来があり、水路周辺を飛翔する個体も見られた)
○ミサゴ                             1羽(東渚など。午前8時頃に東渚沖合いの棒杭に休止しているのを見つけた。正午過ぎには冠水し始めた東渚干潟上空に2回ほど進入し、ダイビングし、シギ・チドリ類を飛ばしたが、狩りには失敗し飛び去った。かなり羽根が傷んだ印象の個体であった)
○ハヤブサ                            1羽(若鳥。午前8時頃に舞浜側堤防上の石塁上に休止しているのが観察できた。その後は午前10時頃に水路上空付近に飛来しているのが確認できた。このところ観察・目撃されている若鳥と思われ、かなり羽根が傷んだ個体であった)
○アマサギ                             2羽(淡水池上空。午前9時過ぎに上空を飛翔通過する2羽が見られた。1羽は橙黄色の飾り羽が目だったが、もう1羽は冬羽のように見えた。淡水池北側樹林地を越えて北方向に飛び去った)
○ミヤコドリ                            45羽(東渚。正午過ぎのカウント数。東渚西側堤防周辺で採餌したようで、視界が遮られてカウントしづらかったが、ミサゴのダイビングを機に飛び出したことからカウントすることができた。ほとんどが若鳥であったが成鳥と思われる個体も少なくとも2羽確認できた)
○コチドリ                            3羽(汽水池。午前10時頃には淡水池周辺を通過して水路方面に移動する2羽が見られたが、汽水池にいた個体と思われた)
○トウネン                           5羽(渚周辺。東渚干潟内に1羽が視認できた他、正午過ぎに4羽の群が観察ポイント付近を通過して荒川河口方向に飛び去った) 
○ハマシギ                           2羽(汽水池。夏羽個体)
○ソリハシシギ                         2羽(汽水池)
○キョウジョシギ                       3羽(渚周辺。正午過ぎに堤防周辺から飛び出して荒川河口方面に飛び去る小群が見られた)
○キアシシギ                         1羽(東渚周辺。鳴き声は何回か聞けたので数羽いた可能性はあると思われる)
○ダイシャクシギ                       1羽(東渚。いただいた情報によると朝方は西渚内で採餌していたとのことであった。なかなか確認できなかったが、ミサゴのダイビングの際に飛び出したことから、それ以降確認することができた)
○ブッポウソウ                         1羽(淡水池など。午前8時過ぎに淡水池北側樹林地斜面の突出した枝に休止している個体が見られたことから望遠鏡で確認したところブッポウソウであった。午前10時頃までは淡水池北側樹林地を中心に飛び回って採餌行動を取ったが、その後は汽水池上空方面にも移動したり、帆翔するような形でかなり高度を上げたりすることもあった。樹林地内を移動している時には、時々見失う形となった。冬季にオオタカ・ノスリが休止するマツ周辺の枯枝に休止しては飛び出し、クリやマテバシイなどの開花中の樹木周辺を中心に上空を飛んでいる昆虫を採食していた。我々が当地でブッポウソウを見たのは初めてであったが、当地では1999年6月29日と2012年6月27日の2回記録されており、3回目の記録となると思われる)

以上。


4月25日(土) 19:08
COOLPIX P300 1/320sec F4.9 ISO160 ±0EV 
コシャクシギ
2015年4月25日
葛西臨海公園(西渚草地)


【2015年4月25日】

※葛西臨海公園(7:45〜14:40)
 到着時は潮位が下がり干潟が広がり始めているところであった。最初に公園西側を回って小鳥類の探鳥を行っていたところ、23日に確認されたコシャクシギがまだ留まっているとの情報をいただいたことから探鳥予定を変更し、午前8時半頃には公園側から西渚草地を遠望し、午前9時頃からの渚橋開門に合わせ西渚に向かった。西渚草地に到着した頃にはコシャクシギは東渚方面に飛び去ったとのことであったが、間もなくして西渚草地に舞い戻った。その後も同様の動きを繰り返した。干潟が広がるにつれ渚周辺の探鳥も行った。多くの水鳥が集まっており、アジサシ、コアジサシの群が大きくなっていた他、ズグロカモメも見られ、シギ・チドリの種類も多くなっていたが、大半は遠方であった。カンムリカイツブリ、ハジロカイツブリはわずかとなっていた。なお、午前9時頃から東渚にて生息状況の調査が行われていた。渚周辺の探鳥を午後1時半過ぎまで行った後、鳥類園・観察センターに回り切り上げた。東渚アシ原からはオオヨシキリの賑やかな鳴き声が響いていた。主なものは次のとおり。

○カンムリカイツブリ                 約20羽(東西渚間水路など。夏羽個体が多かったが、先週に比べて個体数は激減していた)
○ハジロカイツブリ                     1羽(東西渚間水路付近。確認できたのはこの個体のみであったが、嘴に腫瘍のようなものが形成されているように見える個体であった) 
○ズグロカモメ                       1羽(若鳥。東渚干潟。正午前後に東渚中央丘の北東側干潟を中心に特徴のある採餌行動を取っていた。下面パターンは確認できた他、東渚の実地調査をされた方も確認したとのことであり、間違いないと思われる。上面には斑紋が残っており、若鳥と思われた)
○アジサシ                      約700羽(東渚周辺。午前10時半頃に東渚干潟に舞い降りていた個体数は663羽であった。付近の海上の棒杭上にも休止している群も見られた。我々は今季初認であるが、先週確認されていたとのことであった)
○コアジサシ                    約150羽(渚周辺など。午前9時頃には西渚の棒杭上など、周辺に22羽が確認できた。午前11時頃の東渚干潟上に集結して舞い降りている羽数は126羽であった。)
○クロツラヘラサギ                    1羽(東渚。午前9時過ぎに西渚観察ポイントから遠望したところ、東渚舞浜側の干潟上のカワウ群中で休んでいるのが確認できた。午後2時過ぎにもアメダスポイントから遠望したが、引き続きカワウ群近くで休んでいた)
○ミヤコドリ                       184羽(東渚・西渚など。午前10時頃のカウント数。視界が遮られるところもあったのでもっといたものと思われる。西渚干潟にも午後には最大34羽が確認できた。東渚の実地調査を行われた方からは約280羽をカウントしたとの情報をいただいた)
○コチドリ                          2羽(渚周辺)
○シロチドリ                       約10羽(渚周辺など。西渚周辺に小群が飛来することもあった)
○ハマシギ                      約1100羽(東渚など。午前10時半過ぎのカウント数。干潟が広がるにつれて次々に追加飛来していたので、もっといたものと思われる。夏羽個体が目立つようになってきていた)
○ミユビシギ                       約65羽(東渚。ハマシギ群から離れて汀線沿いに並んで採餌行動を取っているのが確認できた。比較的近いところに飛来することもあった。冬羽個体が多いように思われた)
○オバシギ                          5羽(東渚。午前9時過ぎに視認できた)
○キョウジョシギ                     約30羽(渚周辺。比較的大きな群が西渚観察ポイント付近を通過した他、堤防沿いのカキ礁付近を群飛するのが見られた)
○アオアシシギ                        2羽(西渚と汽水池で各1羽)
○オオソリハシシギ                     1羽(東渚。♂成鳥換羽中と思われる個体)
○ホウロクシギ                       1羽(東渚。午前9時半頃にチュウシャクシギ、オオソリハシシギと並んで採餌行動を取った)
○チュウシャクシギ                  約80羽(東西渚間水路付近など。午前9時頃から西渚付近を含む渚周辺で小群が移動し、カキ礁などに飛来するのが見られた他、正午頃には旧江戸川河口に生じたカキ礁に約70羽が集結しているのが遠望できた)
○コシャクシギ                       1羽(西渚など。午前9時前に教えていただき、西渚草地にいるのを遠望できた。渚橋開門の午前9時頃には東渚方面に飛び去ったとのことであったが、間もなくして草地に戻ってきた。正午にかけてイヌを連れた行楽客やスポーツカイトを行う人達も増えてきたが、飛び立っても30分程度で草地に戻ってくることを繰り返し、行き来の際に西渚観察ポイント付近を通過することもあった。いただいた情報によると23日に初認ということであり当地初記録とのことであった。我々が湾岸フィールドでコシャクシギを見るのは2009年4月11日の谷津干潟に続いて3回目であるが、当地では初めてであった)
○コゲラ                            2羽(公園西側)
○ツグミ                          10羽(公園西側に8羽が集結している場所があった他、公園中央部の芝生上に2羽が見られた)
○エゾムシクイ                       1羽(公園西側。午前8時過ぎにコナラの木立付近でピツピツと大きな鳴き声を出しているのが聞かれ、付近を探したところ木立内を移動している本種を見つけることができた)
○オオジュリン                        3羽(淡水池東側。午後2時過ぎに確認できた)
○カケス                            3羽(公園西側。観覧車付近で2羽が見られた他、中央部に近い西側でコナラに休止して複雑な鳴き声を出しているのを見ることができた。本種の越冬個体が4月まで留まることは珍しくないが、4月末まで留まるのは珍しいのではないかと思われる)  

以上。



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