作・甲斐みのり 絵・福田利之
2015年4月10日発売
B5・本文32p・ハードカバー
定価 本体1,400円+税
ISBN978-4-902744-75-0
かみさまはいました
ふたりに、なれた
わたしたちは、であうことができた
文筆家・甲斐みのりが紡ぐ、優しく愛に溢れた物語。
それに寄り添う、福田利之の麗しく気品に満ちた絵。
手元に置いて事あるごとに読み返したい、美しい絵本ができました。
今はまだひとりの、あなた。
もうすぐふたりになる、あなた。
ふたりになった、あなた。
3人になった、あなた。
もう一度ふたりになりたい、あなた。
すべての人に贈る、愛のものがたり。
20代の頃は特に、家族や、友だちや、パートナーや、飼い猫、すぐそばにいてくれる存在に感謝しながらも、「わたしは“ひとり”」という心もとない思いが、常にどこかにありました。はじめて福田利之さんにお会いしたとき、なぜだか自分と似ている気がして、打ち解けるのにそう時間はかかりませんでした。
「ともに絵本をつくりませんか。本当に書きたいことが見つかるまで待ちます」。福田さんの言葉によりかかったまま、1年近くが過ぎた頃。流れ星のように光を抱えた言葉が、はらはらとふってきました。それからさらに1年が経ち、福田さんから絵が届いたとき。ぎこちなくまいた“ふたりの種”が、花開きました。
“ふたり”のうちのひとりがすぐ思い浮かぶ人はもちろんのこと。いま“ひとり”だと感じている人にこそ、この本を届けたいのです。きっとちゃんと、あたなは“ふたり”になるはずと。
―甲斐みのり
甲斐みのりさんとは以前からの友人なので、文章を受け取ったときに彼女がどういう経験の元にこのような言葉を書いたのか自分なりに理解し、解釈しました。しかし、読者の方々はフラットな状態で読むものなので、できるだけ客観性を持って描き始めました。
いろんな解釈ができる隙間みたいなものが言葉にはもちろん、絵の中にもたくさんちりばめてあります。無垢な裸の女性、つぼみの花、約束のリボン、飛び立つ蝶、落下する片方のハイヒール、満開の花……。
自由に想像をふくらませ、僕がそうしたように、それぞれの主観で物語を成長させてください。
おそらく大きくは、女性だけでなく生き物としての成長の物語、人生の応援歌を甲斐さんは書きたかったのだと、僕は思っています。
―福田利之
作・甲斐みのり(かい みのり)
1976年静岡生まれ。大阪芸術大学卒業後、数年を京都で過ごし、現在は東京にて活動。旅、散歩、お菓子、手みやげ、クラシックホテルや建築、暮らし、雑貨など、女性の憧れを主な題材に書籍や雑誌に執筆。著書は『ジャーナル』、『ポケットに静岡百景』(ミルブックス)など25冊以上。
http://www.loule.net絵・福田利之(ふくだ としゆき)
イラストレーター。1967年大阪生まれ。装画、CDジャケット、絵本、雑貨制作の他、テキスタイルブランド「十布」も手がける。主な著書に『ぼくはうさぎ』(山下哲との共著/あかね書房)、『Baby Book』(藤本智士との共著/コクヨS&T)、『福田のフォト絵』(ヴィレッジブックス)など。
http://to-fukuda.com*サンクチュアリ・パブリッシング扱い