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BSプレミアム『玉木宏 音楽サスペンス紀行』 2019年 1月 2日(水) 21:25
1月2日のBSプレミアム『玉木宏 音楽サスペンス紀行』でショスタコーヴィチの音楽についてかなり興味深いことが放映された。中でも、シンフォニー第7番のマイクロフィルムがアメリカに極秘で旧ソヴィエトからアメリカに送られた部分については少なからず衝撃を受けた。
個人的には、音楽は政治とも宗教とも無関係で純粋に情緒の変化を音で表すということに多くの共感を得ている。歴史的には、この番組でもわかる通り、過去の歴史において音楽が政治的、宗教的にかなり利用されてきていることは十分承知の上でだ。また、必要に応じて、当然のようにヨーロッパの音楽全般を理解するために必要なキリスト教などの素養を高める努力はしてきた。
現代の多くの先進国において、当たり前のようにクラシック音楽のみならずあらゆる音楽を自由に享受できるわけであるが、これは少なくとも第2次大戦の時期まではまったく当たり前ではなかったことは周知の事実である。こうした番組は、自由に音楽を楽しむことができる環境で生活できることがいかに素晴らしいことであるかを再認識させてくれる。

私は、父が音楽好きであったことや、父の兄が旧ソヴィエトで生活したり、仕事がそれに関係するものであったりした関係なのか、子どもの頃からロシア音楽には特に大きな感銘を受けてきた。ロシア語にはほとんど素養がないが、たとえば、10代の頃はムソルグスキーの歌劇「ボリス・ゴドノフ」にはかなり心酔していた。これは、言葉がわからなくても、その音楽の本質に共感したからであろう。不思議なことに音楽以外はあまり共感がもてないのであるが、それは多分に史実に対する知識によるものかもしれない。

しかし、自分が収録している音源の中でロシアものの占める割合は、スクリャービンを除いて比較的少ない。ムソルグスキー、プロコフィエフ、ラフマニノフ、スクリャービン、メトネルなどの作品はいずれも演奏が困難なものが多い。年齢を考えると、重点的に収録していかなければいけないのではないかと思い、この年末年始の自由な時間に楽しく読譜をしている。8月26日のリサイタルは暑い時期で、重厚なロシアものを演奏する(聴く)には適さないと思うが、今はこれを重点的に選ぶような気持ちになってきている。


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