看護師コラム
担当;看護師 Keiさん
秋といえば食欲の秋。
食べることが大好きなわんちゃん、ねこちゃんはたくさんいると思います。
その子たちが寿命まで美味しくご飯を食べてもらうには、歯を清潔に保つことがとても重要です。
今回は犬猫の歯周病と歯みがきについてお話しさせていただきます。
歯のトラブルで最も多いのが歯周病です。
歯周病とは、歯垢中の細菌が原因で歯茎が腫れたり(歯肉炎)、歯茎や歯を支えている骨などが破壊されたりして歯が抜ける病気(歯槽膿漏)の総称です。
歯垢がつくと犬や猫の場合は約2〜3日で歯石へと変わります。
歯石には細菌が数多くいるため、歯石がずっと歯に付着している状態だと細菌を常に飲み込んでしまうことになります。
その細菌は血液に入り、心臓や腎臓、肝臓の病気の原因になったりもします。
それを防ぐには歯垢や歯石を取り除く必要があります。
しかし一度ついてしまった歯石は全身麻酔をかけて処置をしなければ取ることはできません。
でも、歯石になる前の歯垢であればご自宅でのケアで取ることができます。
ここからはご自宅でできる歯のケアについてのお話です。
歯のケアで最も効果的なのが歯ブラシを使ったブラッシングです。
ですが、初めから歯ブラシを使おうとすると嫌がる子たちも多いので、段階を踏んで少しずつ慣らすようにしていきましょう。
では、歯みがきの練習方法をご紹介します。
@ 口元を触る 口元に触れたらご褒美をあげ、徐々に口元を触っている時間を伸ばしていきます。
A 歯や歯茎を触る 唇をめくり、優しく歯や歯茎を触り、ご褒美をあげてください。
B 指を口の中に入れる 奥歯の方まで指を入れます。嫌がる場合は指にちゅ〜るなどを塗り、舐めさせながら頬の内側に指を沿わせて少しずつ奥に入れてあげるといいと思います。この時、口を大きく開ける必要はありません。
C 歯ブラシを使う ブラシ部分に水をつけ、前歯の方から奥歯へとブラッシングしていきます。 優しく、力を入れずにマッサージをする感覚です。 好みの味の歯みがきペーストを使用しても効果的です。 歯ブラシには大きさの違いや様々な形状がありますので、わんちゃん、ねこちゃんのお口に合ったものを選んであげてください。
歯みがきの練習がうまくいかない場合には個別にその子に合った方法を看護師がお教え致します。
お気軽にお声がけください。
わんちゃん、ねこちゃんに健康で長生きしてもらうためにも毎日の習慣に『歯みがき』を取り入れましょう!
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