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看護師コラム最終回より


紙媒体でのホスピタル・タイムス最終回の看護師コラムは
Hiromiさんの担当でした。
血液ドナーさんのお話しをしていますのでご紹介します。


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当院では治療中の患者さんが輸血を必要とした際、
輸血ドナーに登録して頂いている犬猫さんに
ご協力をお願いしております。
皆様のご理解、ご協力のお陰で
少しずつドナー登録数が増えてまいりました。
本当にありがとうございます!
しかし、一頭の犬猫さんに対する献血回数の制限や
血液型の合致、提供する側(ドナー)の血液と
提供を受ける側(レシピエント)の血液が適合するかなど
輸血を実施するまでの条件がいくつかあり、
まだまだ輸血用血液の安定供給は難しい状況です。
円滑な輸血治療を可能にするために、
皆様のご協力をお願いいたします。

とは言いましてもドナーになれる条件や、
実際はどんなことをするのか分からないと不安ですよね。
そこで今回は輸血ドナーの条件と
輸血までの流れをご説明させて頂きます。


1.輸血ドナーの条件(登録前書類審査)
まずは健康である(既往歴や治療中の病気がない)こと。
そして安全に輸血をする為の条件を
クリアして頂く必要があります。
下記をご覧ください。
  
※イヌ※
年齢    1〜5才
体重    15kg以上
必須予防  狂犬病ワクチン / 混合ワクチン
      ノミ・マダニ予防
飼育環境  屋内・屋外どちらでも可
その他   交配、出産が未経験であること

※ネコ※
年齢    1〜5才
体重    5kg以上
必須予防  混合ワクチン / ノミ・マダニ予防
飼育環境  100%室内飼育であること
その他   交配、出産が未経験
      エイズ・白血病共に陰性であること


2.輸血ドナー登録時の検査 (費用はかかりません)
診察を受けて頂き
「健康状態の確認」「血液型検査」を実施。
猫さんは「エイズ・白血病の検査」も行います。
健康状態に問題がなければ登録完了です。
輸血のご協力が必要になった際には
病院からご連絡させて頂きます。
ご自身の愛犬愛猫さんの血液型を把握している方は
なかなかいないと思われます。
血液型を知っておくと、もしもの時に役立ちます。
血液型検査は5000円程度で
いつでも自由に受けられます。是非!


3.輸血実施前の検査 (輸血当日に行います)
絶食で来院して頂き「身体検査」、
「現在の体調を確認する為の一般血液検査」、
そして最も重要な「血液適合交差試験」を行います。
この検査は輸血時に拒絶反応が起きないかを
ドナーとレシピエント両方の血液を混ぜ合わせて
調べる検査です。
すべてに問題がないことを確認後、
ドナーさんの体重にあわせた安全な量の範囲で
輸血用の血液を採取させて頂きます。
興奮や緊張で動いてしまう子の場合には、
安全の為に鎮静剤を使用させて頂くことがあります。
また採血部位の感染を防ぐ為に、
一部毛刈りをさせて頂きます。
採血後は十分に止血処置をし、皮下点滴等を行い、
しばらく休憩時間をとって
異常がなければ帰宅となります。
当日はご自宅にて安静に過ごしてもらい
翌日からは通常通りの生活が可能です。
輸血にご協力頂いた犬猫さんには
「次回の合ワクチンを無料」、
もしくは「次回の健康診断を半額でご提供」の
お礼をさせて頂きます。


◆ 最後に・・・      
動物医療には人の医療のような献血制度や
血液の保存・分配する公的な仕組みが整っておりません。
そのため輸血が必要になった時に
その都度血液を提供して頂く必要があり、
輸血を待っているご家族は、
愛する犬や猫を助けたいという切実な願いを抱えながら
不安な思いをされています。
安定した血液供給を目指しつつ、ドナーさんが安全で、
そしてそのご家族には安心してご協力頂けるよう
取り組んで参りますので、ワンちゃん、ネコちゃん共に
ドナー登録へのご理解とご検討のほど、
よろしくお願いいたします。

画像は採血中の名取市在住、
シベリアンハスキーのルビーちゃんです。
針を刺しているのにこのようにニコニコしてくれていて
とてもお利口さんでした♪
ルビーちゃん、ご登録ありがとう!
輸血実施の際にはよろしくお願いいたします!
(画像は許可を得て掲載しております)