2011 12月 08日

続・尿石症


前回の続きです。
では、どうしたら予防できるか考えていきましょう。

犬の尿路結石の場合は、膀胱炎になってアルカリ尿になり結石になりやすい点です。

①食事
ドッグフードの場合は、AAFCO栄養基準をクリアしている総合栄養食の場合、ミネラルなどが問題ない範囲に収まっているので、特に替える必要はありません。
栄養バランスが良いフードであれば、結石を予防する可能性があります。
犬にとって栄養バランスが良いフードは、肉食系雑食といわれる犬の食性にあったドッグフードのことです。
原材料表示をみると、使用原材料が多い順番に記載されていますので、肉が上位にあり、タンパク質比率が高いもの、原材料の種類が多いものが、より栄養バランスが良いドッグフードといえます。
このような肉が多く、食材が豊富なフードは、尿中Phが6.5から6.7程の弱酸性を保てるようになっているので、アルカリ尿の心配がある犬には、より安心できるのではないでしょうか。
また、肉が多ければ尿が酸性になりやすく野菜が多ければアルカリ尿になりやすいことから、トッピングで脂肪が少ない肉を加えることで、より尿が酸性になってアルカリ尿になりにくくなります。

②水
水を多く飲むことは、腎臓や膀胱に尿がたまって濃くならないようにして細菌や雑菌が繁殖しない、ミネラルなどが濃くならないようにする効果があります。
固体差によりあまり水を飲まない固体もいるので、そのような固体には特に多く飲ませるように工夫が必要です。
運動や散歩をする事は、水を飲ませるためには最も大切なことです。
また、ドライフードの場合には食べ物から水分を取ることが少ないので、ドッグフードに水を混ぜたり(当方で実施しています)お湯でふやかしてあげる、煮た肉などをトッピングして汁ごとあげるなども水分を増やす効果があります。
注意:人間用のミネラルウォーターはシュウ酸カルシウム、マグネシウム、などが多く含まれている為避けて下さい)

③おしっこ
おしっこを我慢させることは尿を腎臓や膀胱にためて濃くしてしまう為、細菌や雑菌が増えて膀胱炎やアルカリ尿の直接の原因になります。
特に、子犬におしっこのしつけをするときにむやみに怒ってしまうと、おしっこをしてはいけないと思って我慢することで、膀胱炎になってしまうことも多いようです。
また、おしっこシーツを使用している時など汚れていると我慢する犬が多いので、このような犬の場合は複数個所にシーツを用意することも大切なことです。
最も基本的なことは尿を濃くしないことです。

④外部からの細菌
外部からとは、性器から細菌が入って尿路を逆上して膀胱に細菌が繁殖して膀胱炎になり、結石ができることです。
いつも清潔にしておくなど気をつけることしかないのではないでしょうか。

⑤運動
運動や散歩をすると、のどが渇くので水を飲む機会や量が増えます。
また、尿中Phを酸性方向にする効果があるのでアルカリ尿になりにくいといわれています。

⑥膀胱炎になったら
膀胱炎になったら、病院で抗生物質などで減菌殺菌して、細菌がない状態になります。
健康な状態に戻ると、犬の尿は弱酸性になるので後は水を多く飲ませるなど生活習慣を改善することで、ほとんどの場合は膀胱炎や結石を予防できるようです。

⑦尿中Ph
尿中Phは、7が中性で数字が少ないほうが酸性、多くなるとアルカリ性です。栄養バランスが良いフードは、ほとんどが尿中Phが6.5から6.7の弱酸性になっています。
このような理想的なPh値のドッグフードでも、尿中Ph値は5の酸性から8のアルカリの数値まで、行ったり来たりを繰り返しているのが正常な状態です。

尿結晶、尿結石になってしまった場合はかかりつけの獣医さんの指示に従えば改善しますが、一生Phコントロールフードを与える必要はないと当方の獣医さんがおっしゃっていました。
Phコントロールフードでなくとも良質のドッグフードと新鮮なお水、そして適度な運動をすれば尿石症は避ける事ができるようです。

にほんブログ村 犬ブログ イングリッシュスプリンガースパニエルへ
にほんブログ村
エントリーの編集

Ready to edit this entry.















  削除