8月22日に開催した八戸市での「サエラ音楽会」から2週間が過ぎ、感染者が出なかったことにほっと胸をなでおろしています。 どれだけ注意を払っても、目には見えないので「もしかしたら」という不安は拭いきれません。 ああ、ほんとに良かった。
そんなこの日の音楽会で、不思議な体験をしました。 2回目、17時からの公演でのことです。
今回はどの会場もお客様はマスクをしているうえ、始まる前も賑やかにおしゃべりしていたこれまでのコンサートとは違って、静かにオープニングを待っている状態。 最初の音を心待ちにしている雰囲気でいっぱいでした。
ステージに立ち、ピアノの音がポーンと一つ鳴り、私が歌い始めるとまもなく、私たちの音がお客様の身体にスーっと入っていくのが見えたのです。
音なんか目には見えないはずなのに、まるで風でも吹いたかのようにそれに音が乗っかって体に染みるように入っていったのです。
もしかしたら、お客様が一斉に息を吸い込むように音楽を吸い込んだのかもしれません。 それは目を閉じている人もそうでない人も、そう、たくさんの人の胸のあたりに。 アニメで表現していると思えば、想像できるでしょうか。
とにかくそれが見えた瞬間、歌いながら鳥肌が立ってしまいました。 待っててくれていた。全てを受け止めてくれていると。
やっと再開できた今、これまで以上に一曲一曲丁寧に歌っていきたいです。 いつまた歌えなくなるかもしれないし、たとえ歌えたとしてもいつまで歌えるのかわからないですもんね。 当たり前はない!と肝に銘じて歌えることに感謝したいと思います。
さぁまた次に向かって進むぞ!
2020年9月4日の日記
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