根っからの道産子の私は、8月31日を夏の終わりの日と感じています。
そして9月1日の朝は、今日から秋の装いにと思うのです。
本日9月3日は私の故郷の秋祭り。故郷を離れて30年以上も経つのに子どもの頃の秋祭りを思い出すのは、楽しい思い出が沢山あるからなのでしょうね。
のどかな神楽囃子がどこからともなく聞えてくるような気がします。
札幌は夕べ夜半から久方ぶりに雨が降り、一夜にして辺りが秋の様相になりました。
ところで私はこの2日間、眼鏡とコンタクトレンズなしの生活を強いられています。私の裸眼視力は0.01あるかないかなので、車の運転は言うに及ばず、炊事もお掃除もきちっとは出来ないし、ピアノも譜面が見えないので仕事ができません。と、かなり不自由、あれも出来ない、これも無理と少々焦りがある一方、仕方がないなぁと2日分の食料を買い込み、銀行の用事を済ませ、ちょっとのんびりしてみようと思っています。
本や新聞は読めるので(こうしてPCのキーボードも打つことができます)、暮らしの手帖社「すてきなあなたに」9月の章を開いてみました。
アメリカ人の会社で秘書をしている若い女性のお話です。
* 世界一のコーヒー
コーヒーを持って副社長の部屋に入ろうとすると、「私の秘書のいれるコーヒーは世界一です。彼女は私の片腕で、彼女なしでは、東京で、私はなにもできません」と話しているのが聞えて、わたくしはびっくりして、体じゅうが熱くなって、大急ぎで自分の机の方に戻ってきてしまいました。
コーヒーはインスタントで、誰がいれても同じでしょう。
ただわたくしは、アメリカ人は一般にうすいコーヒーが好きだと聞いていましたし、副社長もつねづね、日本のレストランのコーヒーは濃すぎて、お湯で薄めてのむと言っていましたので、副社長のはうすめに、アメリカ人のお客さまにはそれよりちょっと濃く、日本の方にはもっと濃くして、ミルクとお砂糖をそえて出します。(中略)
でも世界一なんて、やっぱりアメリカ人は人を使うのがうまいのかしら。
この話を読んだ後、「宮廷女官チャングムの誓い」(韓国ドラマ)の中で、チャングムの師匠のハン尚宮とチャングムのライバル クミョンの師匠のチェ尚宮が王様にお出しするお料理、「白いご飯」で対決したときのことを思い出しました。
チャングムとクミョンはどんな苦労も厭わずお二人を手助けします。
ご飯を判定するのは、皇后さまと他の尚宮たちでした。他の尚宮は圧倒的に多くチェ尚宮側についています。
さて、どちらが炊いたご飯とは知らされずに判定されたのですが、尚宮たちは皆、ハン尚宮のご飯が、より美味しかったといいます。
「なぜだ」皇后さまが聞きます。ハン尚宮は、「◇◇尚宮は柔らかいご飯がお好きなので蓋の近くのものを盛りました。〇〇尚宮は固めのご飯がお好きなので鍋の底の方から盛りました。わたくしは◇◇尚宮や○○尚宮とは何十年も一緒に修行をして参りましたので、好みを知っておりました」と答えます。皇后や尚宮たちがいたく感心したのはいうまでもありません。
現実の話に戻りますが、家庭の主婦というのは、家族に対して上のような気配りを年中しているものだと思うのです。たとえ自分自身それに気づいていなくても。
「私はだらしなくてダメ、主婦業は失格よ」なんて言っている人も、夫や子どもの好みは全てお見通しなのじゃないかしら。
一方、男性はこういうことにとんと疎いのではないでしょうか。でも私はこういうことに疎い男性ほどかわいらしく感じますけれども(^^)
さてみなさんはどうでしょうか。
初秋の晩のつれづれ、こんなことを思っていました。