去年の12月に生まれたビッキーの3匹の赤ちゃんのうち1匹が、私達のビーグルの師匠のところへ巣立ちました。
今回の若くてハンサムなラス君とビッキーの交配は、以前北海道ビーグル展でbissをとった者同士といううこともあり、師匠もとても期待されていました。もちろん私達も今まで12年間ビーグルをやってきて、わが家を代表するビッキーの出産でしたので、とっても力がはいっていました。
交配が終わって 雑談の際に、「もし産まれてきた赤ちゃんの中に気になる子がいましたら、こぜひちらにおいてください!」と師匠に思い切って申し出ました。
12年前、主人の大学時代の親友の紹介で、初代チャッピーを譲って頂いたのが師匠との初めての出会いでした。ところが残念ながら若くしてチャッピーが亡くなってしまったため、電話をしたら、折り返しから「うちに今赤ちゃんがいるから持っていくように!」と連絡がありました。
スーパービーグル、「ツゥージー」と「ジャック」の間に産まれた4匹の男の子の赤ちゃんです。師匠は「どの子でもいいから」といってくださり、私達はロッキーを選ばせていただきました。
あとになって考えてみると、当時師匠はドックショーに熱心に参加されていて、しかもご自分の大事な大事なスーパー台雌のツージーとスーパーチャンピオンのジャックとの赤ちゃんなのに、私達のような一般人に最初に赤ちゃんを選んでいいなんて、普通では考えられないことです。その後ロッキーを連れて同胎犬のミーちゃんの出るショーに応援に行っているうちに、本当に師匠は凄い方だなあと改めて思いました。たぶん産まれた4匹の赤ちゃんどの子も素晴らしく育てる自信があったのだと思います。
わが家の2歳のピンキーの時も、本当はご自分でおうちにおこうと考えていたそうなんですが、私が師匠のホームページの写真を見て、一目惚れして、電話したら、一呼吸の間考えて「いいですよ!この子はとっても容姿のいい子だから、ショーに出してね!」と言われて快く譲ってくださいました。
その後ピンキーは何回かショーに出たんですが、生後10ヶ月になった頃、急に私の父が肺ガンの末期だといううことがわかり、ショーから遠のいてしまいました。私自身もドックショーに自分が一生懸命育てた子が出るといううことで、仕事の励みにもなっていたんです。ところが父の看病に毎日病院に通って、日に日に痩せて弱っていく父をひと月みていて、体から力が抜けていく感じでした。その半年後になんと父の弟も亡くなりました。
私も、ふたりと同じようにスポーツで体を鍛えてきましたが、それでも病気には勝てないのでは、自分も同じ病気になるんじゃないかといつも怯えていました。
しばらく時間がかかりましたが、とにかく健康が一番と気持ちを切り替えて、前向きに生きなきゃと、そして子供達のためにも元気でいなければと思うようになりました。
師匠には今までにチャッピー、ロッキー、ピンキーの3匹のビーグル犬を譲って頂きましたし、どうしても今までのご恩返しがしたくて、今回思い切って赤ちゃんのことを伝えました。「うちも10匹いるからね~。」といわれてましたが、2ヶ月ぐらいして見せに来ますと言って帰りました。
3匹の赤ちゃんも成長してきたので。いよいよ師匠に見せにいくことになりました。私は前の晩からとにかく緊張していて大変でした。
師匠と奥様は3匹の赤ちゃんをリビングに自由に遊ばせて、しばらく黙って見ていました。足の運び、背線、耳の位置、顔つき、ステイさせたときの状態などなど。
「3匹とも甲乙つけがたいね~。ほとんど体格も一緒だし・・・。」そしてしばらくして、「この子がいいかな!」と決まりました。
私達は、僭越ながら「ではこの子をぜひプレゼントさせてください!!」といって、3人娘のうちのひとりを師匠のおうちにお願いしてきました。
今日からは、夕方になるとなぜかお家の中に入ってくる父犬ラス君と一緒です。(笑) 母ビッキーと姉妹と別れるのはつらいだろうけど、師匠のおうちにもミー叔父さんはじめ親戚一族いるので安心です。
帰りの車の中で私達は大興奮で、念願かなってツゥージーの曾孫を師匠が興味を持って可愛がってくれるなんて、こんなすごいことが現実になって大喜びでした。これまでビーグル一筋やってきて本当によかったとしみじみ思いました。私にとってワンちゃん関係では、最も緊張した一日でしたが、最も感激した日でもあります。
その後、その子はご飯もよく食べるし、元気いっぱいとのことでした。父ラス君は娘につきまとわれて椅子の上に避難しているらしいです。(笑)
今はもう引退されて、毎日お家にいらっしゃる師匠ですので、奥様が「おじいちゃんのボケ防止にいいわね~!」と笑っておられました。
大人になってから、マッキンの兄弟犬との対面が今から非常に楽しみです。さあ~どっちがどうかな~!?(爆)