天気図では、北日本の東側の弱い高気圧と大陸から移動してくる非常に弱い高気圧に高知が挟まれて、天気図にはのらないような弱い気圧の谷ができやすい条件があったため、プロの天気予報も、12時~3時のソアリングメインタイムの天気を曇りや曇り時々晴れや晴れ時々曇りなどと雲ができやすい予報が多かった。しかし結果は、1日中晴れだがグランドにもサーマルによる積雲はほぼゼロに近い状態だった。
なぜグランドにサーマル雲ができないか?
私の90%以上自信のある推測では、1番の原因は、午前11時頃から午後5時過ぎまで1日中1~5m東サイドの風がメインで、時々南東の風が多少混ざったり、100m位上昇できるようなサーマルブローが15分~30分に1回程度TOに入った場合だけ、南の正面に吹き流しが向いていたり、清滝LDの吹き流しも0~4mの東の風がメインで、エリア全体が1日中東の風だったため、太陽の地面への熱の供給は連続的にあるものの、東風で地上に溜まりかけたサーマルの熱の層が常に流されて壊され、700m~1000mに上昇し断熱膨張によって空気が冷えサーマル雲ができるほどの条件が成立していないためではないかと考えている。
また、東風でも600m以上の高度に、地上から見て特定の場所にポコポコ積雲ができている場合があるが、その理由は、350m以上の中層にだけに東風が吹き、地上はほとんど無風状態で、数十m~100m程度の熱源の層ができ、飽和状態か又は車が通ったりする刺激が高温の層に与えられると熱の層がはじけて上昇するためではないかと考えている。
もう一つの理由は、何らかの理由で北からのやや冷たい空気の層が700m以上の高度に流れてきて、上空を冷やすと地上との温度差ができるため、サーマルが発生しやすくなったため。
ということで、今日は天気は非常にいいのに東サイドの風のため、グランドに雲も出来ず、1日中、TOからアマサキにかけての稜線周辺のリッジソアリングになってしまった。
また高岡は、晴れて普通の気圧配置なら、午後海風が入ることや太陽が西に傾いて西斜面を暖めるため、午前中は南東系の風が吹きやすく、12時頃から2時頃は南南東の正面の風が吹きやすく、2時から~3時頃を境に南西系の風に変わりやすい地形的な性質もある。
TOの風・・・1日中、東のサイド風を中心に時々南東やサーマルブローで南 1~5m
ソアリングできた時間帯・・・11時過ぎ~5時40分頃
約6時間だが、中だるみ的な時間帯も多少あり
高度・・・500m前後が中心
1時半頃だったか、1回だけ700~800mのブルーサーマルをヒットしたフラ
イヤーもいた。そのうち南に変わって普通のサーマルコンディションになるだろうと
期待していたフライヤーが多く、一時までにテイクオフしてソアリングを始めるフラ
イヤーが少なかったため、本当のサーマルの様子は分らない。
アウト&リターン・・・稜線周辺のリッジ的なソアリング
フライヤー・・・20人位(ハング6~7人 クラブ員7人 ビジター10数人)
初3人乗り・・・65歳のYさんの前に、孫の小学1年生のこうたくん(23kg)を
乗せて飛ぶ。
Yさんとこうたくんを合わせて約90kgと重たく、風も東風のためトップアウトで
きず、14分ソアリングして清滝LDに降ろされる。 ランディング後、兵庫の両親
に電話をかけ、「すごい楽しかった!」と報告していた。
3人乗りは、一人ではクロスライズアップがしにくい。佐Kさん、補助ありがとう。
アクシデント・・・ウォーターランディング 1件