2020 03月 05日

バンペイユ

夫が「バンペイユがものすごく安かった!」と、ホッホッといいながら帰ってきた。
袋を覗くと大きな黄色いものが、ゴロン、と入っている。
いってみれば柑橘類の1つだけど、とにかくデカイ。
漢字で書くと “晩白柚”、・・・聞いたことはあるけど、見るのは初めてだ。

夫が言うには、ほんとはもっともっと大きくて、値段も一個900円くらいするという。
それが幾分小ぶりとはいえ、300円。嬉しくなって買ってきたという。

夫は早速中身を取り出そうと皮に包丁をいれたはいいけど、悪戦苦闘。
とにかく皮がものすごく厚いのだ。
表皮の内側の白いふわふわが2cmくらいはある。
見ているうちに、これを捨ててしまうのは惜しい気がしてきた。
ジャムかマーマレードにでもしてみるか・・・。

身から剥がした皮を次々に洗い、薄切りにして水に漬ける。
白いふわふわをかじってみてもべつに苦みはないけれど、
いきなり砂糖を入れて煮るのはちょっとコワイ。
といってネットで調べるのも面倒だ。そのまま続行。

全部切ったら相当の量になった。
多いな~、でも今更引っ込みつかないしね・・・。
たっぷりの水で茹でる。煮汁をスプーンで舐めてみたら、わ、苦い!
やっぱりね。1回じゃダメかも。
で、茹でこぼしを計3回。

それから砂糖を(うちは三温糖を使っているので、それにザラメも半分)いれて、
後は時々ひっくり返して混ぜながら、煮詰めていく。
初めはかなりあった苦味がだんだん気にならなくなってきた。
苦味の元は白いふわふわではなく、薄い黄色の表皮らしい。

途中、甘いだけではインパクトがないので、お酢を大匙2杯足す。
これで甘さがキリッと引き締まった。
出来上がって冷ましたら、いい具合の苦味と甘さになった。

夫はパンに呆れるほどどっさり乗せて、うまいうまい、と大満足。
相当の量があるので、これからしばらくは頑張って食べないといけない。
でもちょっとしたハプニングに、私達老夫婦の気分は高揚してしまう。

ちなみにバンペイユの中身(果肉」)も、あっさりした味わいでなかなか美味しかった。
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