倚(よ)りかからず
暮れから正月にかけてバタバタと忙しい日が続き、
ふと気づけば、もう1月も14日。
新しい年になって2週間も経っている。
心にふっと空白ができ、久しぶりに茨木のり子の詩集を開いた。
「倚(よ)りかからず」
もはや
できあいの思想には倚りかかりたくない
もはや
できあいの宗教には倚りかかりたくない
もはや
できあいの学問には倚りかかりたくない
もはや
いかなる権威にも倚りかかりたくない
ながく生きて
心底学んだのはそれぐらい
じぶんの耳目
じぶんの二本足のみで立っていて
なに不自由のことやある
倚りかかるとすれば
それは
椅子の背もたれだけ
彼女の詩はきっぱりとして潔い。
屈託でこごんだ背中が、すっと伸びる。
2023-01-14 15:01 in
日常
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