骨董好きである時代いろいろ収集していた。といっても高価なものではなく傷があったり時代が若かったりして手ごろな値段のしなばかりだったが。これ水滴もそんな中の一つ。磁器の四角い水滴で寅が浮き出て色絵がされている。画面では見づらいが左下に注ぎ口の小さなまるい穴と寅の頭の上辺りに空気抜きの小さな穴が開いている。
今年になって硯箱を引っ張り出し墨を摺り招き猫の絵を描いた。もうすっかり忘れていた墨の香りを嗅いだけどいい香りだった。水滴はその硯箱に入っていた。墨が付いていい雰囲気を作っている。ハイターに入れて汚れを取る人もいるだろうけど真っ白になった水滴を想像すると興ざめだ。このままがいい。
世の中には簡単で儲かる仕事があるもんだ(^ω^)。