2020年11月16日 (Mon)

今や死語だらけ

新聞の読者欄に、ホームセンターにトランジスタラジオを買いに行ったら、
若い店員さんには通じなかった、という話が投稿されていた。
「ちっちゃいラジオですか」と言われ、
ほかの店員さんには「ポケットラジオ? スリムラジオのこと?」と聞かれ、
さらに別の店員さんの「AMFMラジオですね」でやっと話が通じたという。

そうかぁ~、今やトランジスタラジオも死語なのか・・・。

以前、やはりホームセンターに踏み台を買いに行って、
若い店員さんに怪訝な顔をされたのを思い出した。
踏み台といっても通じない。
「高いとこにあるものを取りたい時に乗っかる台」と四苦八苦で説明したら、
「あー、腰掛けですね」
う~ん、ちょっと違う気が・・・、と思いつつ後についていったら、
風呂場の用具売り場に案内された。
まー似たようなものか、と腰掛け台を買って帰ったことがある。

もっと困ったのは、某大手チェーンショップに女性肌着のシュミーズを買いに行った時だ。
シュミーズといってもシミーズ(とも言っていたので)と言い換えても、
さらにスリップと言い直しても通じない。
その時は肌着という言葉が思いつかなくて、
といって下着というと別のものを連想されそうだし、
あの形状をなんと説明したらいいのか、と立ち往生・・・。

と、若い店員さん、ハタと手を打って「あ、ランジェリーですね!」
え? ランジェリー?  今度はこっちが何となくギョッとする。
ヒラヒラがいっぱい付いたどことなくなまめかしいシロモノ・・・。
今から14、5年前のこととは言え、
そんなものを探していると思われたらハズカシイ、といらぬ意識過剰が湧く。

教えられた売り場に行ってみたら普通のシュミーズが並んでいたのでほっとしたけど、
ついこの間も、テレビのニュースか何かでジュークボックスがどうしたとか言っていた。
今の若い人はなんのことか分かったのかな。
あれもこれも死語だらけ。
時代は変わる・・・、と感慨にふけるのはいいけれど、不便なのが困っちゃう。
2020-11-16 11:36 in 日常 | Comments (2) #

2020年10月25日 (Sun)

まだ10月だっていうのに

あ~ぁ、まだまだ10月だっていうのに、今日、とうとう暖房つけちゃった・・・。
昼はそこそこ、あったかいとは言わないけど、それなり過ごしやすい気温。
散歩の時なんて、肌寒い風もかえって気持ちよいくらい。
歩いているうちに、だんだん暑くなって、
しまいに羽織ってる上着を脱いでしまうほどだ。

でも「秋の日は釣べ落とし」って昔の人はほんと、よくいったもんだね~。
夕方近くなると日暮れが速く、ストーンと寒くなる。
まだ10月だから、って我慢してたけど、夜10時近くなって、
とうとう言ってしまった、「ねぇ、暖房つける?」

衆議一決、(って2人しかいないけど、)早くも暖房つけてしまった。
まだ10月なのに・・・。 ;0;)
ついこの間まであんなに暑くて、
永遠に続くかと魘(うな)されそうだったのに、
あれから2ケ月しか経ってないのに、
こんなにアッサリ暖房使っちゃっていいの?

なんか裏切りものになった気分・・・。

でも寒いもんね、仕方ないよね・・・。

そうそう、東京の次男から、今年のお正月の里帰りは止めとくって連絡が来た。
うん、そのほうがいい。私たちもそう思ってたとこ。
今年ピカピカの小学1年生になった孫が電話を替わる。
「喉がおっきくなって、大きい声が出るようになったよ」と元気な報告だ。

息子の送ってくれた動画では、前歯が抜けていたっけ。
新しい歯はまだ生えていないらしい。
「子供の歯が抜けて、大人の歯になるんだよ」と教えてあげる。
「おじいちゃん、おばあちゃんも大人の歯?」
「そうよ。でも歳を取ったから、大人の歯が抜けて、入れ歯もあるよ。
来年来た時に見せてあげるね」と約束する。

今年は会えないけど、その分、来年の再会が楽しみだ。
2020-10-25 00:32 in 日常 | Comments (0) #

2020年10月13日 (Tue)

サツマイモの日

週に一度の買い出しで車に乗ったら、先に乗っていた夫が
「お、今日はスンバラシイ。何の日だと思う?」という。
「う・・・見当つかない。何の日?」
「サツマイモの日」
2人で一緒にグフッと笑う。

車に乗るとナビの女性アナウンスが(その日の初乗時のみだけど)、

「きょうは・〇〇の・日・です」

とアナウンスする。
22日が「夫婦の日」とか語呂合わせの分かり易いのもあるけど、
たいていは、え、そんな日があるの? なんで? というのが多い。

これまでの一番の傑作は
「今日は、バミューダ・トライアングルの、日、です」
夫と2人で一瞬のけぞった。
「ここは日本だよ。なんでバミューダ・トライアングルなの~!」

「シーラカンスの日」も私たち夫婦に大受けした日の一つだ。
一体どこの誰がシーラカンスなんて思いついたんだろう、と可笑しくてしかたない。

こんな調子なら「今日は、お隣のワンコの日、です」
「今日は、庭でモゾモゾ芋虫の日、です」
いくらでも作れるね、と夫婦で盛り上がってしまう。

何とか委員会とかがあって、1年365日に全部「〇〇の日」が決っているのかな、
委員会なるものもいくつもあって、それぞれ勝手に決めてるのかも、
そうなると、1日1つじゃなくて、
2つも3つも「何とかの日」の名称を持ってるのかもしれないね、
でもそんなに勝手に決めてもいいのかな、
ネットで調べたら、なんか分かるかも知れないね。

・・・とか言いながら、それっきり。けっきょく何もしない私たちです。
2020-10-13 17:53 in 日常 | Comments (0) #

2020年10月12日 (Mon)

秋の香り

庭仕事をしていたら、ふっとキンモクセイの香りが鼻先に漂った。
あー、そうだっけ・・・、と傍らの木を見上げる。

我が家には玄関ポーチの脇に銀木犀が1本、
庭には3本の金木犀が植わっている。

ギンモクセイはそばに近寄ってかがないと分からないほど匂いは控えめだ。
でも上品でやさしい香りが好き。
キンモクセイは匂いはちょっと強いけど、ふわーっと広がる甘い香りをかぐと、
「あー、秋だな」としみじみ思う。
夕方近く、散歩の途中でどこからともなく漂ってくるキンモクセイは、
空気を淡い紫色に染めるように思える。

けど、そういえば・・・、
我が家のキンモクセイは今年はちっとも匂わなかったな・・・、
と今、遅まきながら気づいた。
立ち上がってよくよく眺める。
黄色い小さな花が少ない。・・・うーん、どうしたのかな・・・。
木が歳を取ったということじゃあるまいしね・・・。

でもやっとやっと匂いを放つくらいには花が付いた、ってことで、
まーよかった、ということにしておこう・・・。
これがほんとの我が家の秋の香りなのよね、
ちっとも匂わないことに気づいていなかったなんて、ごめんね。
てなことを思いながら、庭仕事に戻った。

・・・とここまで書いて夫に読んでもらったら、
彼曰く、
「花が少ないのは夏にばっさり剪定をしたからだよ。」
そうなのかぁ~、あー、なんかホッとした。
2020-10-12 12:20 in 日常 | Comments (0) #

2020年9月6日 (Sun)

「松尾貴史のちょっと違和感」に同感

うちで取っている新聞に週一回(日曜)に連載されているコラム、
「松尾貴史のちょっと違和感」
は世相・政治への批評がきっぱりと切れ味がよく、愛読しています。
今日はことさら同感の意を強くしました。

転載、紹介したい気持ちになりましたが、全文は長いので全体の1/3程度を・・・。
(以下、毎日新聞朝刊2020.9.6より引用)

 “安倍晋三首相の記者会見での辞任表明は、何の感慨もなかった。
8月28日に辞任表明かと非公式にうわさされていたので、
野党議員が驚いた様子を見せても「知っていたくせに」としか思えなかった。

 安倍氏には「責任を痛感する」「責任は私にある」など、
さも潔いような口ぶりだけは何十回も見せつけられてきたが、
責任を全うしたり、責任を取ったりすることはただの一度もなかった。
持病の潰瘍性大腸炎が悪化したという理由での辞意は、憐憫の情が湧く人も多いのか、
安倍氏にねぎらいの言葉をかけるべきだなどという言説が噴出した。
     (中略)
 安倍政権が8年近くに及ぶ長期間続いてきた結果、憲法9条の解釈を変更して
集団的自衛権の行使を容認した安全保障関連法特定秘密保護法(下線は引用者です)や、
公文書改ざん、記録の廃棄、弱者切り捨て、憲法違反、公職選挙法違反、
政治と税金の私物化ーー。
その他の非道な政治も含めて病気とは全く関係のないことであり、
病気が長引こうが治ろうが追及の手は緩めてはいけない。
     (中略)
 辞める、とは言ったけれども、まだ実際には辞めておらず、
それから2週間は安倍氏は居座り、大手のマスコミからさらなる注目を集め続けることになる。
これは、河井克行・案里夫妻の問題や、
野党の新党結党から目をそらすことに大きく寄与することになるが、
このあたりの情報操作も相変わらず巧みだ。(後略)”


中略部分も含め、歯切れのよい時評が続き、溜飲の下がる思いになりますが、
私がとくに気になっているのが、アンダーラインを引いた部分です。

安全保障関連法 は戦争好きのアメリカがこれまでさんざんしてきたように、
大義名分を掲げてどこかの国に頭を突っ込み戦争を始めたら、
日本も駆り出されるのでしょうか。
特定秘密保護法 は容易に戦前の治安維持法を思い起こさせます。
時流によっては簡単に反体制的意見を持つ人たちを縛る法律になる可能性があります。

こうした法律を数の力で通してしまった安倍政権の負の遺産は
大きく、そして恐ろしいと思います。
それでも「安倍さんご苦労さま」と、支持率がアップしたとか。
日本人はなんて人が好いんでしょう。暗澹たる思いになります。
2020-09-06 16:15 in 日常 | Comments (0) #

2020年8月30日 (Sun)

夏が行く

あと1日で8月が終わる。
9月になれば秋・・・、と以前ならごく自然に思えたものだけれど、
残暑にふーふー言いながら、それに夏の名残りを感じたりして・・・。
8月生まれの私はそういう夏の風情が好きだった。

でもここ数年、毎年毎年「命を守りましょう」的アナウンスとともに猛暑予報が出されて、
風情もなにもあったものじゃない。
予想気温が35度を切って、33度とか34度だとちょっとホッとしたりして、
日本のあちこちで40度近い気温になるのがそう珍しくないって、やっぱり異常だ。

でも同時に、年々暑さが耐えがたくなっている気がするのは
こっちがそれだけ歳を取っている証拠なんだろうな、と思ったりもする。
身体も心も弱くなっているのを感じる。

若い頃は気力で振り切れたものが、そのままドスンと心に落ちて、
なかなか退(の)いてくれない。
歳を取るって、そういう自分とどう折り合いをつけ、受け入れていくのか、
ということなのだろう。

首をすくめて、猛暑に「マイッタ~!」と白旗を掲げながら、
そんなことをつらつら考える夏の終わりなのでした。
(まだ言ってる~。終わってないって。)
2020-08-30 12:39 in 日常 | Comments (2) #

2020年5月14日 (Thu)

掃除請負人

うちの暢気な同居人(夫)は、コロナの自粛で町内のゴルフ同好会も休みが続き、
さすがに朝から晩までソファに座ってテレビを見るのに飽きたのか、
ちょこちょことよく庭に出る。

雑草取りや水遣り、サツキの花の枯れ落ちたのを始末したり、
今朝は鉢植えの君子蘭がきれいな花を開いているのに気づき、大騒ぎだ。

近頃は庭木の落ち葉が気になり、せっせと掃除をするようになった。
風の強かった日の翌朝など、私が「さて・・・」とほうきを持って玄関に出てみると、
ポーチも石階段もみんな綺麗になっている。
夫の仕業だ(なんて言い方したらワルイよね、イイコトしてんだから)。
「あれ?」と驚いている私に得意満面だ。

それが嵩じて、散歩の時に道端に吹き寄せられている枯れ葉まで気になりだした様子。
歩き疲れて途中の石垣に腰を下ろして一休みしていると、
「おれ、箒持ってきて掃こうかな」とかいう。
「え?」「あんなに溜まっとう」「え~? もう病気だね~、病気」「そう」
掃除依存症、といって2人で笑ってしまう。

掃除も依存症は困るけど、請負人なら大歓迎。
コロナが収まっても掃除請負人は継続してくださいね。
2020-05-14 13:10 in 日常 | Comments (4) #

2020年4月14日 (Tue)

桜を楽しむ

2日ぶりの青空。
風が柔らかで、大きく深呼吸するといい気持ちだ。
散歩の道々、桜を楽しむ。

桜といえば・・・、
蕾がゆっくりふっくら膨らんで、ちょっと恥ずかしそうに花を開く咲き始めの頃。
花に力がみなぎって、あふれるほどに豊かなピンクの色合いを見せる満開の頃。
そして今は葉桜。
葉の緑と花のピンクが良い調和をなす。この風情も捨てがたい。

悠々と枝を広げる桜を見上げると、それだけで心が伸びやかになる。
自粛自粛で窮屈な世情だけど、そのためだろうか、
今年はいつにもまして桜を楽しんだ気がする。





2020-04-14 15:14 in 日常 | Comments (2) #

2020年4月1日 (Wed)

冷たい雨

朝からずっと雨が降っている。
春先のこの季節はぬるくてあったかく感じるのが普通だけど、
まるで冬に向かう時みたいに冷たい雨だ。

そういえば数日前に東京で雪が降ってびっくりしたっけ。
テレビのニュースで見ると、けっこうな激しい降り。
何センチも積もってるのにまたまたびっくりした。

ガラス戸越しに見ていると、だんだん気が滅入ってくる。
もちろん、雨のせいだけじゃない。終熄の見込みのないコロナ禍が心を暗くしている。
当初は、4月にもなればそろそろ収まってくるかと思っていたけれど、
それどころかますます猖獗を極めている。

例年通り、我が家は夫婦そろって花粉症でゴホゴホいっている。
いつもなら、ただ喉や鼻がむず痒いだけで、なんということもない話だけど、
今は人前でうっかり咳もできない。

森林の中の公園や、ひと気のない住宅地とかで、むやみにマスクはしたくない。
とはいえ、人なかならマスクをしても、咳をすればやっぱり人は気になるだろうし・・・。
気兼ねしいしい咳を我慢するのも辛いから、
夫は集まりをキャンセル、私は月2回のステンドグラスのお教室を欠席。
週に1度、スーパーに買い出しにゆく以外は、外に出るのは散歩と庭の草取りだけという具合だ。

ここは里山の空気の良いところなので、ゆっくり深呼吸して、自然を楽しむのは気持ちいい。
それでも首をくすめて暮らしているようで、気分が鬱屈する。

コロナ感染にはじゅうぶん用心が要るけれど、
それよりむしろパニック的になる人の心にほうに不安を覚える。
落ち着いて事態を見極める眼を持ちたい、・・・と自分に言い聞かせている。
2020-04-01 11:40 in 日常 | Comments (0) #

2020年3月6日 (Fri)

トイレットペーパー

1週間分の食料をまとめて買い置きするのが我が家の習慣だ。
お昼を済ませたあと、1週間ぶりにスーパーに出かけた。
雲1つない上天気、暖かくてうらうらとした陽気。
どこかドライブにでも出かけたい気分だけど、まー、しょうがない。

メモしてるのに、(いいたくないけど)歳のせいか1つか2つ不思議と買い忘れがある。
夫と2人がかりでしっかりチェックして、レジに向かう時にふと思い出した。
「そういえば、今トイレットペーパーの買い付け騒ぎが起きてるらしいよ。
ほんとかねぇ~。」

2人でトイレットペーパーが置いてある棚を覗きに行った。
といってもわざわざ前までいかなくても、
こっちのレーンから向こう端の棚を見ただけで分かる。
普段通り、ペーパーが積まれているのを漠然とイメージしていたら、
な、なんと! ほんとだ! 空っぽ!
トイレットペーパーだけでなく、隣のティシュペーパーの棚も空っぽになっている。

へぇー・・・、ほんとなんだ・・・。
正直、これには驚いた。
オイル・ショックの時にもそうとうびっくりしたけど、
それがまた再現してるとは思わなかった。

この辺りはスーパーも銀行もマスクをしている人は5割くらいかな。
天神は地下街も地下鉄も9割近い人がしているのに比べると、
コロナ騒ぎも比較的落ち着いて受け止めている印象だっただけに、
トイレットペーパー騒動にこんなに反応してるとは意外だった。
結局、どこもおんなじってことなんだ。

それにしても何かあると、いつもいつも、真っ先に不安がトイレットペーパーに向かうって、
どういう思考回路なのかな・・・。
日本人の一人としてちょっと不思議・・・。
2020-03-06 15:29 in 日常 | Comments (2) #

2020年3月5日 (Thu)

ナビトモ、どうしたの?

以前、中高年向けのSNSナビトモのメンバーの方が、
新着ブログの欄に自分の外部ブログが反映されるのに半日かかった、ということを書いておられた。
私も外部ブログだけど、そんなことがあるんかと驚いたものだけど、
とうとう、我が身にもそれが起こった。
今日昼過ぎにアップした記事が、8時間過ぎた今もまだ新着ブログ欄に載っていない。

ナビトモは去年暮れ辺りから頻繁にシステムの不具合が起きていて、なんだか変だ。
前身のシニア・ナビ発足当初からメンバーである私は20年近いお付き合いになる。
まだ中高年のSNSが珍しい頃で、パソコンのイロハも分からない頃に、
事務局に問い合わせると、いちいち丁寧に教えてくれたものだった。

パソコンやインターネットのノウハウを教えてもらっただけに、
私にとって大切な、それだけに愛着のあるサイトだけれど、
その後、運営会社がいくつか代替わりし、その都度、少しずつ変質してきているのを感じる。
運営方針が変わっていくのは仕方ないとしても(本当は少し寂しいけど)、
それとシステムの不具合は別のことだ。これだけはきっちり管理してほしい。

ナビトモ、どうしたの?しっかりして!と心の中で檄を飛ばしている私だ。
(さて、これはちゃんと反映されるかな?)
2020-03-05 19:59 in 日常 | Comments (0) #

バンペイユ

夫が「バンペイユがものすごく安かった!」と、ホッホッといいながら帰ってきた。
袋を覗くと大きな黄色いものが、ゴロン、と入っている。
いってみれば柑橘類の1つだけど、とにかくデカイ。
漢字で書くと “晩白柚”、・・・聞いたことはあるけど、見るのは初めてだ。

夫が言うには、ほんとはもっともっと大きくて、値段も一個900円くらいするという。
それが幾分小ぶりとはいえ、300円。嬉しくなって買ってきたという。

夫は早速中身を取り出そうと皮に包丁をいれたはいいけど、悪戦苦闘。
とにかく皮がものすごく厚いのだ。
表皮の内側の白いふわふわが2cmくらいはある。
見ているうちに、これを捨ててしまうのは惜しい気がしてきた。
ジャムかマーマレードにでもしてみるか・・・。

身から剥がした皮を次々に洗い、薄切りにして水に漬ける。
白いふわふわをかじってみてもべつに苦みはないけれど、
いきなり砂糖を入れて煮るのはちょっとコワイ。
といってネットで調べるのも面倒だ。そのまま続行。

全部切ったら相当の量になった。
多いな~、でも今更引っ込みつかないしね・・・。
たっぷりの水で茹でる。煮汁をスプーンで舐めてみたら、わ、苦い!
やっぱりね。1回じゃダメかも。
で、茹でこぼしを計3回。

それから砂糖を(うちは三温糖を使っているので、それにザラメも半分)いれて、
後は時々ひっくり返して混ぜながら、煮詰めていく。
初めはかなりあった苦味がだんだん気にならなくなってきた。
苦味の元は白いふわふわではなく、薄い黄色の表皮らしい。

途中、甘いだけではインパクトがないので、お酢を大匙2杯足す。
これで甘さがキリッと引き締まった。
出来上がって冷ましたら、いい具合の苦味と甘さになった。

夫はパンに呆れるほどどっさり乗せて、うまいうまい、と大満足。
相当の量があるので、これからしばらくは頑張って食べないといけない。
でもちょっとしたハプニングに、私達老夫婦の気分は高揚してしまう。

ちなみにバンペイユの中身(果肉」)も、あっさりした味わいでなかなか美味しかった。
2020-03-05 12:51 in 日常 | Comments (2) #

2020年2月18日 (Tue)

やっと雪が降った

昨日はほんとに寒かった。
先週末、水・木・金あたりが20度近い暖かさだったので、
余計にこたえた。

前の日の天気予報では「雪」となっていたけど、
まさかほんとに降るとはねぇー。
なにせ、予想最低気温が7度、最高気温が9度。
つまり、一日中ほとんど同じ気温で、
あったかくはないけど、といって、雪の降る温度じゃない。

ところが降りました。
といっても風に舞う小さな小さな白いもの、という感じ。
よくよく目を凝らさないと分からないほどの、はかなくて白い小さなもの。

30分もしたらバラバラ急に音がし始めた。
あら、っと思ったらあられになっている。
さすがにこれはさっきまでの雪片と違って、見たらすぐ分かる。
地面に落ちても溶けずに残っている。あらー、地面がすこ~し白くなった。

でもあられがやんだら、音もやんで、それなり。
・・・と思ったら、いつの間にか、
また小さなものが風に吹きちぎられて飛んでいる。

一日こんな調子で日が過ぎた。
一応これでも初雪。
福岡では統計開始以来、111年ぶりのもっとも遅い初雪だそう。
今日は幾分暖かくて、
陽がさすと空気がほっかりぬるいような気がする。

寒いより暖かいほうがいいには違いないけど、
ガラス戸越しに雪片がひらひら舞うのを眺めるのは嫌いじゃない。
東北・岩手に生まれた私の中に、無意識の遠い記憶が甦るからだろうか。
2020-02-18 11:38 in 日常 | Comments (0) #

2020年1月19日 (Sun)

旅の思い出

散歩をしながら、夫と「今年の旅行先はどこにしよう」という話になった。
80歳までは、と年に一度の海外旅行を続けてきたけれど、
だんだんと長時間のフライトもしんどくなってきた。
2年後に夫が傘寿を迎える。あと2回。潮時かもしれない。

かれこれ20年以上前のことになるけれど、
夫が友人の写真家と企画して地元の旅行会社に持ち込んだ写真撮影旅行は、
今でもいい思い出になっている。
その後、10年ほど続けられたけれど、やはり一番最初に行ったポルトガルの印象が強い。

現地のガイドさんは日本人男性で、とてもユニークな人だった。
長髪、黒シャツ、黒ズボン。ちょっと独特のムードだ。
ツアーメンバーの一人がなんともストレートに「ゲイですか」と聞いたものだから、
みんなドキッとしながら耳をそばだてた。
ガイドさん、澄まし顔で「よくそういわれます」ときた。

実際は違っていて、現地でロマの女性と結婚し、今は別居?離婚?しているとかで、
ツアーの途中、ナザレで娘さんが会いにきて、みんなに紹介してくれた。
16,7歳の目のきれいな黒髪のお嬢さんだった。

手作りツアーのせいか割と気ままにスケジュールを変更ができたのが
面白い思い出になっている。  例えば・・・、
移動中のバスのなかでメンバーの一人が「モンサラスという町があるらしい」と言い出した。
ここからそう遠くない、ということで急遽、寄ることになった。
人口100人ほどのスペイン国境に近い城壁に囲まれた小さな町。
静かな佇まいが印象的だった。
(最近のツアー案内を見ると、今ではもうすっかり観光コースに入っているらしい。)


コスタ・ノバに寄ったのも同じようなことからだった。
メンバーの一人が旅行雑誌かなにかで見た、といい、急遽、立ち寄ることに・・・。
家々の縦縞や横縞の模様がとても粋だ。  ここはもともと漁師町で、
夜、漁から帰った漁夫たちが我が家を間違えないように縞模様を塗ったのが始まりなのだとか。


そんなこんなの中で、ガイドさんが、
引退したら住みたいと思っている町に案内したい、といいだした。
旅も終わりに近づいた頃だ。
ムルトゥーザという何もないただの田舎町。ここで30分ほど小休止した。

集合時間に5分ほど遅れたメンバーがいて、話を聞くと、
道に開いた門から中庭に入り込んで写真を撮っていたら、家の人に声をかけられた。
怒られるのかと思ったら、なんとお茶を振る舞ってくれたという。
のどかのんびりしたいい町でした。

(崩れかけた土塀。でも上部はちゃんと小さなタイルで飾られています。)

あのガイドさん、今はもう引退してこの町に住んでるのかな~。
日本には帰らないといってたけど・・・。

思いがけず懐かしい旅の思い出が次々に甦り、
残り2回の海外旅行を大切にしなければ、とあらためて思ったことだった。
2020-01-19 16:49 in | Comments (0) #