10年程前 とてもお気に入りのクラッシックカーに乗っていました
乗り心地は決して良いとは言えない車でしたし
総ての操作は手動 冬になると温まるまでにたいそう時間がかかり
故障してばかりの車で定期的にメンテナンスが必要でお金もかかりました
でもその車は便利で快適な車では味わうことのない
人の手で一生懸命に造られたという温かみのある車でしたから
乗っていてとても楽しい車でした
いつかどこかで急に止まるかもしれないという不安を抱えて
それでも長年乗り続けました
車と同じように人の身体も
時々メンテナンスを怠ると故障するかもしれません
年齢を重ねて今まで出来ていたことが出来なくなる日が必ず来ること
いつかその時を迎えたときに慌てないで心と身体を緩めていられたら
きっとそれらの現実を乗り越えられると思えるのです
昨日 今日 明日
時間は止まってはくれないけれど時は総ての人に平等
風になびくカーテンの向こうに透けて見える世界
立ち止まって風に吹かれてみるのも素敵だと思える陽だまりの午後でした