今年も一年に一度しか作れない
日高産栗の渋皮煮をったカンパーニュー作り
日高はマロンの里といわれるほど町中に栗の木が沢山
毎年妹が時間をかけて作ってくれる渋皮煮
それを使って一個一個
食べてくださる方のお顔を思いながら発酵済みの生地に並べていく
毎年五個しか作れないカンパーニュー
ナンブ小麦の香りと相まって栗の甘みが増してくる
粉粉ぱんは決して派手なぱんではないけれど
足して味を決めるのでものではなく
入れなくてもいいものは入れないというピッコリーノの精神を受け継いで
粉の味を最大限に引き出すことにすべてがかかっている
量産は出来ないけれどゆっくりゆっくり時間をかけて作るぱんの味は
作り手とぱん生地のにらめっこ時間
いつもいつもぱん生地に 試されて 励まされて
幸せぱんの作り手を目指して
課せられた大きな課題と向かい合う日々
味の足し算よりも 材料を引き算したぱん作り
小さなキッチンから生まれる粉粉ぱんは
日々の食卓のテーブルのわき役でしかありませんが
たぶん世界中で一番幸せなぱんにしていただいている気がします