2011年6月15日 (Wed)

風の通る道 


工房の四方から爽やかな風が吹き抜ける季節

酵母が緩やかに育っていく一週間の過程をゆるゆると見守る幸せな時間

朝の窓から吹き抜ける風 昼のざわめきの風 夕暮れの涼やかな風

一日中風の通り抜ける様を感じながらの工房で時を過ごす

粉粉ぱんの味の原点は子供の頃に母が作ってくれたおやつ

どんなに良い食材を使ってもそこに優しさが寄り添っていなければ母の味にならない

いまはパーキンソン病とアルツハイマー病を併発し、話すこともままならない母

丁寧に暮らすことの意味と誠実に生きることの大切さ、母がくれた沢山の幸せ

三人の子供たちを慈しんで育ててくれた母をこんどはわたしたちがおぶって生きよう

夕暮れ時、母と歩いた畦道、思い出すたびに目元は何時も土砂降りの雨

母が好きだったあんぱんの味は粉粉ぱんの味

小さくなった母の掌にちょこんと乗せて笑う顔が恋しい

ぬくぬく優しいぱんが母の味に近づけるように

ささやかな幸せを思いながらぱんを作りたい


  ★  今週の 粉粉ぱん ★ 

■ ベーコンベーグル
■ シナモンロール
■ メロンぱん
■ キャラメルクリームミニ食ぱん
■ ごまぱん
■ 自家製豆乳ヨーグルトぱん 
■ レーズンアーモンドぱん
■ 田舎ぱん 
■ 食パン
■ カンパーニュ
■ フランスパン
2011-06-15 00:54 in | Comments (7) #
コメント

母の味

けいさん
お母様はけいさんや家族の皆様の顔を忘れてしまっても
あの素敵な笑顔だけは忘れないで 微笑みかけて欲しいですね。

母の味 今の季節だと蕨ご飯を一番に思い出します。
4、5日前に作ってみたのですが、まだまだ母の味にはほど遠い感じがしました。
お陰様でまだ一人暮らし出来ていますが、色んな事が今までの様には出来なくなったと不安がる事が多くなってきました。
週3、4回は電話でたわいない話をしていますが、
耳が遠くなってきてて大声で何度も話さないといけないです。

お母様 皆様に優しく見守られてて今もとってもお幸せだと思います。
今から母に電話します。

by あさこ 2011/06/17 (Fri) 07:36:52

お母さん

母の味、なんかとっても懐かしいです。私の母も同じ病気です。
今年から施設に入所しました。もうすぐ休みで会いに行く予定でいます。今ではもう食べられない味だと思いながら、生意気言って母にありがとうを言えなった頃をちょっと悔しく思い出しています。時々姉が作ってくれる物が母の味に似ていると、姉は
まだまだあの味は出ないといいます。
母は偉大です。思い出させて下さってありがとうございました。お母さんの笑顔がきっと素敵なんだと
思います。何時までも元気でいていただけますように。
6月生まれのあじさい好きより、

by あじさい大好き 2011/06/19 (Sun) 15:16:00

あさこさん おかあさまお元気でいらっしゃって
本当に嬉しいですね。
何時までもどうかお元気でいらしてくださいますように。

わたしの母は次の施設を探さなくてはいけなくなって
いまのところに居たいと言っていた母には本当に申し訳ない
気持ちですが80歳の母を施設にお願いしている子供の気持ちも
本当に辛いです。
でも母にとって何が一番幸せなのかを何時も考えていかなければ
親孝行したいときにはしておくべきと今更ながら悔んでいます。

by 粉粉 2011/06/19 (Sun) 23:43:22

あじさい大好きさんへ

温かいコメントありがとうございました。
母の味を思いですたびに幸せです
母にとっては幾つになっても子供のまま、子供にとって
母は幾つになっても超えることの出来ない大きな存在ですね。
歳を重ねるごとに母への想いは重く大きくなります。
そんな母の子供であれたことを本当に幸せに思います。

あじさい大好きさんのお母様もきっと素敵なお母さまで
いらっしゃったのですね。
大切な思い出を沢山残されて心の糧になさってくださいね。

by 粉粉 2011/06/19 (Sun) 23:50:29

優しい味

けいさん、お早うさんです。
お母様の愛情、優しさを一杯詰まったおやつ。その優しい味をけいさんが粉粉に来てくださる皆さんにプレゼント。お客様が周りの方に優しさをプレゼント。優しさの輪がどんどん広がれば素晴しいですね。

by ゆうさん 2011/06/20 (Mon) 05:13:43

ゆうさん 優しさの輪を広げることが親孝行になるのですね ありがとうございます。
一個一個のぱんを丸めながら「奇跡が起きますように」と・・・苦しいときの神頼みの頼りない店主です 笑

by 粉粉 2011/06/20 (Mon) 22:32:46

けいさんへ

けいさん お母様のこと、つらいですね。

父が末期がんが発覚した時、父は認知症でした。
母はショックで鬱病になりました。
だから 私は父の主治医との対応や治療方針など、
すべての責任を独りで背負いました。
親と会話ができず意思疎通ができない辛さを痛いほど経験しています。
それから紆余曲折あって母を施設に入居させている自責の念に翻弄され、今は自分が病んでしまいました。

けいさん、がんばりすぎると、自分の心が悲鳴をあげます。
自責の念も自分を傷つけます。
お母様の事、お辛い事とお察しします。
でも、どうか、ご自分のことも労わってくださいね。

by まゆ 2011/06/24 (Fri) 09:44:31














 


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