2013年7月9日 (Tue)

心に残る味 


ぱんを焼くOvenの熱で工房の暑さは半端ではない

クーラーの風はぱん生地を乾燥させてしまうので必要最低限に

そよそよ扇風機の風に生地さんたちも気持ちよさそうに

ぷくぷく ぷくぷく 気持ちよさそうに発酵してくれて

捏ねから15時間後  ふっくら優しい食ぱん  になってくれる 

そんな暮らしを重ねていると不思議に暑さに強くなった気がする

熱帯夜の今夜も扇風機の風が足元を通り抜けて心地よい

物つくりの担い手には暑さにも寒さにも手を止めることはできない

豊かな時代に生まれたわたしたちはコンサートや展覧会にも行きたい時に行ける

食べたい時にいつでもお取り寄せで好きなものを食べることが出来る

作家は本を残し  画家は絵を残し 書家は墨作品を残す

しかし  食べ物に携わる人々の  「作品」 は記憶にしかとどまらない

一食の一皿のために情熱を注ぎ  一杯のコーヒーのために生豆にこだわり

一切れのケーキに心をこめ  ただ一個のぱんを作る為だけに生きる

その作り手がいなくなればその味は二度と味わうことはできない

けれど子供の頃から慣れ親しんだ母の味を忘れないように

味の記憶は鮮明に心に焼き付いてときどき味の旅をすることが出来る

そんな記憶にいつまでも残るような味の作り手になれたら

お皿は空っぽになってしまっても夢と潔さだけは人の記憶の中にとどまって

愛おしい味の作り手  になれるのかもしれない

日々の小さな時間紡ぎを大切に今週も幸せぱんの作り手になれますように


★  今週の 粉粉ぱん ★ 
     
■ ライ麦バターロール
■ 全粒人参ぱん
■ れーずんぱん
■ チーズミニ食ぱん
■ オレンジとクリームチーズぱん
■ ブルーベリーイングリッシュマフィン
■ ライ麦ドライトマトとオリーブぱん
■ 全粒カンパーニュ
■ 田舎ぱん 
■ 食ぱん
■ 全粒山形食ぱん
■ フランスパン
     

2013-07-09 22:01 in | Comments (4) #
コメント

真真ん中

けいさん、お早うさんです。
食べ物は美術作品のように形としていつまでも残るものではありません。でも、本物の美味しさは頭の真真ん中にしっかりと記憶されています。
粉粉のパンたちもきっとお客さんの頭の真真ん中に記憶される味だと思います。

by ゆうさん 2013/07/10 (Wed) 06:30:52

ゆうさんへ

いつも回り道ばかりの粉粉ぱんですが
背中を押してくださる皆さんに助けられてのぱん修行
行きつ戻りつ人生ですが丁寧に真っ正直に生きていたら
自己満足ながら何かが見えてくるような気がします。
記憶に残る味の作り手にはまだまだ修行が足りませんが
あと五か月 新潟の地でぱん作りに精を出したいと思います。

by 粉粉 2013/07/10 (Wed) 22:18:51

けいさん こんばんは。

パンは生きていますから、温度管理とか大変ですね。
きっと同じパンでも、その日によって違うこともあるんでしょうね。
私も何度かパンを作りましたが、私の場合は、違いには全く気付きませんでしたが・・・

by としごり 2013/07/11 (Thu) 17:46:37

としごりさんへ

その日の温度 湿度 によって全く異なるぱん生地に
泣かされたり 励まされたり 教えられることが沢山
やればやるほど迷路 ガンバレ わたしです (笑)

by 粉粉 2013/07/15 (Mon) 04:13:28














 


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