2015年2月2日 (Mon)

時を紡ぐ 



三種のチーズを使ったお食事ぱん 甘くないぱんです

ぱん作りの事ばかりを考えていると思いだすのは

ピッコリーノの伊藤先生が常々おっしゃっておられたこと


「バターや砂糖の力を借りれば美味しくなるのは当たり前
粉と水と塩と酵母だけで作るぱんの味
本当に美味しいぱんは時間がたっても美味しい」



粉粉ぱんの原点でもある先生のお言葉

 ぱん生地と向かい合う時いつも思いだす

焼きたてよりも時間を置いた方が美味しくなるぱんもある

たとえば 食ぱん  レーズンぱん は一日置いた方が断然美味しい

南部小麦で作るフランスパンも焼いた直後より三時間ほど置いた方が香りが増す

トースターで焼いたぱんは少し水分が飛んであっさりと

霧吹きをかけてオーブンで温めなおしたぱんはさっくりと

蒸籠でゆっくり蒸したぱんはもっちりいつまでも温かい

その日その日の食べたい気分によって変えてみると新しい発見がある

食ぱんに至っては 厚切り 薄切り とカットする厚みによっても食感が違う

喜びの時も悲しみの時もぱん作りと共に時を紡いだ10年

たった一個のぱんに人生を変える力があったこと

母の「美味しい」の一言が聞きたくて歩いた10年だった気がします
2015-02-02 01:41 in | Comments (4) #
コメント

少しかためが

けいさん、お早うさんです。
美味しそうなパンですね。私はふわふわのパンより、しっかりしたパンの方が好きです。ピッコリーノさんのパンは少しかためでしっかりしていました。粉粉パンもきっとそんな感じなんでしょうね。

by ゆうさん 2015/02/02 (Mon) 06:01:16

ゆうさんへ

柔らかいふかふかのぱんが美味しいと持て囃されている昨今
わたしたちが作りたいと思っているぱんは存在感が薄いかも知れません。
だからこそ作り続けて行く必要性を感じています
しっかりと噛み締めて食べるぱん、師匠の味にはまだまだ遠いですが
粉粉ぱんを美味しいと仰って下さる方々の思いをしっかりと胸に刻んで
作り続けたいと思います。

by 粉粉 2015/02/03 (Tue) 16:56:33

粉粉さんへ

私にとって粉粉ぱんは、極上の美味しさと本当の優しさを伝えてくれるぱんです。
その日によってオーブントースターの温め機能を
使用したり、京都で購入した金網でこんがり焼いたり、蒸籠で温めたバケットは幼いころから母がしてくれる
あたたかな行為です。
これからもずっと噛みしめ噛みしめ幸せでいさせてくださいね。

by わたなべ 2015/02/03 (Tue) 18:27:30

わたなべさんへ

いつも粉粉ぱんを幸せなぱんにしていただけてありがとうございます。
湯気の向こうから聞こえる優しい母の想い、そんな優しいぱんを
作ることが出来たならと日々学びの時を過ごしています。
ともすれば先へ先へと逸る心にブレーキをかけてゆっくりゆっくり
と呟きます。
わたなべさんの思いをしっかりと抱きしめて幸せなぱんの作り手になりたいと思います。
いつもいつも温かなコメントをありがとうございます。

by 粉粉 2015/02/03 (Tue) 22:06:01














 


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