たかが道具 されど道具
20年前ご自宅でぱん教室をやられていた先生にぱんの基礎を教えていただき
お道具も初心者向きの必要最低限度を揃えてスタートしたぱん作り
少しづづ色んなお道具が増えてぱん作りが楽しかった
その後 天然酵母ぱん ピッコリーノの伊藤幹雄先生に師事
今まで使ってきたコンベンションタイプのガスオーブンでは
長時間低温発酵のぱん生地が上手く焼きあがらない
食ぱん型やオーブンの天板に剥離剤を塗らないと生地離れが悪い
天然酵母ぱん作りの最初の段階で暗礁に乗り上げた
宿題の食ぱんの表面が擦れたり膨らみが悪かったり試行錯誤の繰り返し
意気消沈のわたしを見かねて師匠が助け舟
「自分の技量が未熟な分 いい道具といい食材に助けて貰いなさい」の一言
まず清水の舞台から100回落ちる気持ちでオーブンを取り換えた
安価なアルミの食ぱん型と天板を剥離剤不要の物に交換した
すると今までのぱん作りは一体何だったんだろうと思うるほど違ったものに
本当に目からうろこがどれほど落ちたのか 。。。。。
あの時の感動は今でも鮮明に蘇る
道具は大事
いい道具に助けて貰う有り難さを学びました
この霧吹きはその時 伊藤先生にお願いして取り寄せていただいた同型品
当時 びっくりするほど高価であったけれど優秀品だった
以前の物は使いすぎて霧が出にくくなったので10年目にして交換
プロのお道具は確かに高価であるけれど
確実に不安定な自分の腕よりいい仕上がりに導いてくれる
師匠から学んだことはぱん作りだけではなく
食材の選び方 組み合わせ 彩りだけにとどまらず
暮らしの全てを丁寧に生きることまで多岐に及んだ
80歳を超えられても現役でぱんの道に邁進されておられる師匠
人には運命を変える出会いが必ずあること
たった一個のぱんに人生を変える力があったこと
毎日の小さな積み重ねが何より大事
迷ったら初心に帰ろう
もうすぐピッコリーノの新しい工房が高崎にオープンします