2014 08月 31日

たおやかな風



少しづづ秋の気配を感じるたおやかな風が作業台を吹き抜ける

ふと仕事の手を休めて見上げる空の青さ 水色とも青とも蒼とも違う秋色の空

10月生まれとは無関係にしても秋は一年で一番大好きな季節

日高の暮らしには都会の喧騒も華やかさもないけれど

緩やかに流れる時間に身を置くといつしか心も静かに静かに時を刻む

母のいる施設の窓からは遠くに秩父の山並みの景色が額縁のように切り取られ

無機質なコンクリートの壁を和らげてくれるかのように風に木々が揺れている

明日という日

わたしたちを取り巻く自然環境の中で 必ず 来るという確証はない

だからこそいまを丁寧に生きるという意味が問われるのかもしれない

母のつぶやく声にならない声の中に

ありがとうともごめんねともとれるような小さな声に頬擦りする

いろんな方々に支えられて今を生きられること

沢山の心配で生きるより澄んだ空気の空を見ている幸せを大切にしたい

母と見る木立の緑が目に染みるほど鮮やかで眩しい

車いすの母は前だけを見つめて振り向くことは決してない

その背中に感謝をこめて  ありがとう と思う秋

歳を重ねて見えてくる  親の想い  子の想い  

秋は少しだけセンチな想いの風まで運んでくる気がします 
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