2019年4月28日 (Sun)

ぱんに恋して


ご近所様からフランスパンと食ぱんのご依頼ぱん作り

昨夜から仕込んだ生地を成型

クープを入れて


270℃のオーブンで12分焼成


仕込みから焼き上がりまで14時間

半年前からぱんのご依頼主は80歳と77歳のご夫婦

長年ご自分で育てて製粉した小麦を使って

ホームベーカリーで毎日ぱんを焼かれていらしたとのこと

家で焼くぱんは焼きたては美味しいいけれど夕方には硬くなってしまい

そのうえ毎日焼くのも大変になり

あちらこちら美味しいぱんを探していらしたとのこと

「粉粉さんちのぱんの焼く匂いにつられて来ちゃったのよ
もし時間があった時でいいので家のぱんも焼いてもらえるかしら
希望はバターや砂糖の入らない食ぱんとフランスパン
添加物の入らないぱんを探してたけどなかなか見つからなくて。。。」

とお声かけいただきました。

10日に一度 1.5斤食ぱん2本 フランスパン3本 お届け依頼

時折道ですれ違うたびに美味しいぱんをありがとうと励ましのお言葉を頂戴

粉と水と塩と酵母 材料はたったこれだけ

決して派手なぱんではないけれど

15年作り続けてきた最も手ごわい修行ぱん

そのぱんの味を認めてくださった方との大切なご縁

暖かな食卓で食べてくださる方が笑顔になっていただけるぱんが焼きたくて

いつもいつも幸せなぱんになれますようにと祈る気持ちでぱん作り

揺れながら迷いながら

いつもこれでいいのかと自問自答の日々

粉粉ぱんが紡いでくれる暖かなご縁の日々に感謝して

今日もお食事ぱんが焼きあがりました。
2019-04-28 15:42 in | Comments (2) #

2019年4月24日 (Wed)

持ち物整理



好きというだけで手放せないでいたミナペルホネンのエッグバック

お財布 スマホ 鍵 を入れるだけの小さな布バック

暮らしを共にしてきたキッチン用品や身の回りの物

半年以上手を通していない洋服

出番待ちの大きなお鍋

思案 ⇒ 物置 ⇒ 思案 の繰り返し

手放すことは容易でも未練が尾を引く

キッチンも作業台も引き出しも

使っていないものは何もない状態を維持は必至

自分に課した守るべき負荷

総ての物に居場所をみつけ気の緩みが起きないように

今週は持ち物整理週間

ダンボールに入れてそっと呟く 「ごめんなさい」

必要 不必要 は決断力がないとなかなか不可

暮らしの見直しは本当に大切、でも人真似でなく自分の意志が最優先

歳を重ねていつも自分に問うのはこれからどんな暮らしをしたいのか

答えはたった一つ

「好きなものだけに囲まれて暮らしたい」

ゆっくりゆっくり小さな暮らしの再構築時間です
2019-04-24 15:26 in | Comments (2) #

2019年4月21日 (Sun)

春日和


2014年引っ越し記念に植えたモッコウ薔薇

小さな一鉢から

少しづづフェンスに絡まりながら伸びて

今年も綺麗に咲き始めました

角地の我が家通りは車の往来が多いので車の邪魔にならないように

毎日蔓先を確認し他の蔓に絡めるのが日課

陽当たりが心地よさそうに花芽もゆらゆら風に揺られ

日曜日の静かな時間が流れていきます

一週間の半分はこんな風にゆらゆら時間

残りの半分時間はぱん生地と向かい合う暮らし

日々の暮らしは緩やかに時が流れていきます
2019-04-21 14:56 in | Comments (2) #

2019年4月17日 (Wed)

ミニキューブぱん



本日の粉粉ぱんは手のひらにちょこんと乗る小さなキューブカレーぱん

材料は日高野菜の人参と玉ねぎとトマトとひよこ豆

材料を全部小さく角切りにしコトコト30分程煮込み

無添加カレールゥーを加え一晩冷蔵庫で寝かせたカレーあん

ミニ食ぱんの型はあるもののキューブにするには蓋がなく

急場しのぎで生地の上に天板をのせてその重みでキューブ型にと思いつき

さっそく試作 。。。。。

ところが高温のオーブンで天板が少しだけ反れぴったり蓋にはなってくれない

思案 思案 なかなか妙案が出てこない

三連のミニ食ぱん型に蓋をする

いまおぼろげながら少しだけ妙案を思いつき

今度はその方法を試作のレシピ作り

迷い 思案 行きつ戻りつぱん修行

ゆっくりゆっくり楽しんでます
2019-04-17 20:50 in | Comments (2) #

2019年4月14日 (Sun)

王様ぱん


バヌトンという型に入れて焼いたカンパーニュ

型に霧吹きでスプレーをかけ、少々たっぷり目に粉を振るい

発酵済の生地を丸く成型

閉じ目を上にして型に入れ33℃の発酵器で二回目の発酵45分~50分

天板に生地を下にして置き

型を外し230℃のオーブンで30分程焼いたら完成です


どーんと大きくて(型によって大小ありますが)存在感たっぷりのぱん

薄く切ってサンドイッチや

チーズを乗せてワインと共に。。。大人ぱんに変身したり

厚めに切ってトーストしたり

懐の大きい応用範囲の広いぱんです

用途によっては胡桃を入れたりレーズンを入れたり

遊び心のあるところもお気に入り

以前、師匠の奥様がわたしの大好きな言葉はね

と教えてくださった言葉を最近良く思い出します

「パンは粉と酵母と塩  それ以外に材料を足せば足すほど まずくなる」

日本に初めて老舗のパン屋さん「ドンク」にフランスパンを伝えた

レイモン・カルベル氏の言葉だそうです

わたしもいつもこの言葉を心に刻んでぱん生地と向かい合いたい

物作り人の旅は終わりのない旅なのかもしれません
2019-04-14 14:18 in | Comments (2) #

2019年4月11日 (Thu)

型の適正生地量



ナンブ小麦 自然塩 ホシノ丹沢酵母  アルカリイオン水

食ぱん材料はたったこれだけ


生地を捏ね 20℃の恒温器で温度管理をしながら12時間

発酵した生地を三等分、麺棒で伸ばして巻き

型に入れ30~33℃の発酵器で二回目の発酵約120分

230℃のオーブンで15分、温度を200℃に下げて20から25分焼成

文字にしたらたった四行の食ぱん作りの工程

捏ね始めてから焼きあがるまで約15時間

その間、作り手の仕事は時々様子を見ながら「待つ」だけ

一番シンプルで美味しく ごまかしの利かない一番手ごわい食ぱん

バターや卵や砂糖を沢山入れてふわふわなぱんにすることは容易いけれど

それらを総て引き算することで美味しさを引き出すことの大切さを師匠から学んだ

ぱんの型は規格というものが曖昧で

作るメーカーによって型に入れる生地量が違ってくる

市販されている1.5斤食ぱん型には天然酵母生地750gが生地の適正量

わたしが師匠から譲っていただいた食ぱん型は

少し大きくて840gの生地が必要だったこと

それに気づくまで型の八分目まで発酵するのに150分もかかっていた

捏ねも発酵も早すぎても時間がかかり過ぎても美味しくならない

焼きあがった食ぱんはどっしりと重く粉の味がストレートに伝わってくる

多分、粉粉の食ぱん一枚は一般的な食ぱんの三枚分の重さはゆうに超えているはず

良くぱん屋時代にお客様から

「粉粉さんちの食ぱんは一枚食べただけでお腹が一杯になるのよね」

と笑われました

物作りはいつも試行錯誤の繰り返し

終わりのないぱん修行はまだまだ続く 。。。。 です
2019-04-11 20:03 in | Comments (2) #

2019年4月8日 (Mon)

名残り桜



昨日の日光街道の桜

今日は一転して雨の寒い一日で花びらも散り際の名残桜

桜の季節は短く潔い花ですが

この季節の日高は白と紫の木蓮の花も見事に咲き誇る景色に見惚れます

日高の花は九月の曼殊沙華、市内は観光客であふれます

そんな喧騒はお構いなしに町のあちらこちらの畑一面に咲くコスモスの花

長閑な田舎の景色はほっと心をまぁるくまぁるく包んでくれるような気がして

秋が楽しみな日高路です


今日のおやつは苺のムース

今年の苺は小粒ながらいつもよりも甘くそのまま食べても美味しいけれど

ちょっと手を加えておやつより少しだけ上級なデザートに

まだまだヒーター必要な日高の春

雨音も少しづづ軽やかになっている気がします
2019-04-08 16:38 in | Comments (2) #

2019年4月4日 (Thu)

真夜中のひとりごと



真夜中にぱん生地を捏ねる作業

レシピの配合を 足したり引いたり

同じ配合でもその日その日の気温や湿度に左右されがちなので

何が正解なのか 

答えはあって無いに等しい物作り

総ては手探り 生地の感触は手だけが覚えている

湿度の低いこの地で生地の乾燥を防ぐ手立てを湿度計頼りに調整

捏ねあげた生地に向かって ガンバレガンバレ と

真夜中のひとりごと

今夜のメニューはイングリッシュマフイン型を使って朝食向きの野菜ぱん

丸めた生地を麺棒で丸く伸ばしフォークの先で小さな空気穴を開け

グリルした野菜とチーズをのせて180℃のオーブンで12分焼く

生地の配合は ナンブ小麦 アルカリイオン水 自然塩 ホシノ丹沢天然酵母のみ

冷めてから型を外しラップで包んで冷凍保存

朝食にも手土産にもなる簡単ながら喜ばれるミニピザバージョン

調子に乗って作り始めると

バターとコーヒー豆で満杯の冷凍庫から入庫拒否という想定外の出来事勃発

ほんわかのほほん一人で笑い転げる真夜中です

2019-04-04 14:47 in | Comments (2) #