2011. 3.11 あの日から9年
隣県の福島から新潟市に避難されてこられた方々
数カ所の体育館、学校、コミュニティーセンター
アレルギーの子供さんたちが支給されるお弁当やぱんが食べられない
そんな情報がボランティアの方々からの緊急連絡
お教室の生徒さんたちとご一緒に添加物の一切入らない
粉粉ぱんをリュックに詰め込んで避難所廻り
行く先々で「助かりました 有難う 頑張ってね」と私たちが励まされた
ピッコリーノの伊藤幹雄先生からご指導をいただいた
岩手県産の ナンブ小麦 自然塩 水 天然酵母 だけで作る
心と身体に優しいぱん作りがいかに素晴らしいものであったかを
身にしみて有難いと師匠の思いを噛み締めて回った避難所
今年 87歳で天寿を全うされて他界された師匠の想い
足掛け6年、手取り足取りぱん作りをご指導いただき
常々おっしゃっておられた言葉は
「ぱんを作るにはぱん以外の勉強を怠ることなく
自分の都合でぱんを作るのではなく
ぱん生地に自分の都合を合わせなさい
ぱん生地は生きているんだから」でした
師匠との一対一の修行は決して楽なものでは無かったけれど
この遺言とも思える教えは粉粉ぱんが歩いていく道程の指針でした
天国の先生
南部小麦100%のフランスパン焼きあがりました