わたしのお二人目のぱんの師匠 今は高知におられるピッコリーノの伊藤先生から
一年に一度修行時代を忘れないように師匠のぱんを送っていただいて初心に帰る
師匠からいただいた最後の修了書には
「今後益々研鑽されあなた独自の境地を開拓されることを期待して止みません」
と重い言葉が並んでいる
基本のぱん 食ぱん 田舎ぱん カンパーニュ
それ以外の粉粉ぱんはオリジナルなものが多い
にも関わらずやはり一番美味しいと感じるのは 基本のぱん
この基本のぱんがかなり 手ごわい けれど年中作り続けている大好きなぱん
それでも少しづづ その日の気温や湿度や生地の出来具合によって独自のやり方をプラス
いつも違っていつも新しい発見 ぱん生地は生きていることを思い知らされる
人の味覚はそれぞれに違うけれど 美味しいという基準にばかり立つのではなく
作る過程を楽しむということ 大好きな人を慈しむようにぱん生地と向かい合う
それが何よりもわたしには大切なことだと改めて師匠のぱんを前に
「どうでもいい暮らしではなく どう暮らしたいのか」を問われている気がする
何事も きっちり きっちり 暮らすのは苦手だけれど
その日 その時 今できることを見つけながらゆるりと暮らすこと
これからの暮らしはそんな時間を大切に 「ぱん」 と暮らしたい
師匠からのお手紙に
「どうしてもこちらでは白生地の良い味が出せません でも頑張ってみます
お互いに頑張って本物のパンを広めましょう!」 とありました。
83歳の師匠がまだ探究心を持たれて頑張っておられる真摯で謙虚な生き方に
いろんな意味で学ばせていただくことばかり
埼玉の粉粉ハウスもそんな夢を紡いでいただける場所でありたい
小さな暮らしを丁寧に丁寧に 。。。。時を紡いで歩きます
新潟からぱん屋時代のお客様が故郷の笹団子を送ってくださいました
粉粉さんに会いたいです 新潟の工房が懐かしいです と結んでいただいて涙腺が緩みました
雨上がりの緩やかな風 たおやかな時間 今日も幸せな一日ででありますように