2016年9月29日 (Thu)

長津さんのこと



今年も 新潟 三根山園農園の長津さんから新米が届きました

何時もお米に添えられている三根山園農園通信


2016.9月号より一部抜粋です

昭和50年頃の話です
稲刈りは手作業が中心で日中に刈り取った稲束を
月明かりの中ではさぎに掛けていた光景を幼いながら覚えています
今でもほんのわずか鎌で刈り 天日干していますが
「なんでわざわざこんなことを・・・・・」
動機は特になくて 何となく始めたことなんですけど
幼い頃の記憶が影響しているのでしょうか
「稲を刈るときの感触 稲の香り 
はさ掛けして自分が行った仕事を眺め 時間の流れを身体に感じて・・・」
そんな事を言うと
「そんなのどかなものじゃないよ」と怒られます
でも時代が変わっても自分の身体で感じた事の積み重ねは
欠かせないのだと思うのです

長津 やすお



長年の友人である長津さんの冒頓さが伝わってくる文章です

山羊を飼っていて小学校の子供たちのにわか先生になったり

農園を開放して自然食やお味噌作りをやったり

仕事の傍ら多岐にわたる活動をされていて

長津さんの本業はと聞きますと

即座に  百姓です  と答えが返ってきました

実直で畑仕事もごまかしのない長津さん

ぱん屋時代 新潟の北方博物館で毎年行われていた 「小春展」では

いつも一緒に出展 塩むすびとご飯のようなぱんコラボ

粉粉ぱんの販売を手伝ってくださった生徒さんたちが姿を消したと思ったら

長津さんのところでお結び握っていた 。。。。 なんてことも

懐かしい話を思い出しながら新米で塩結び

しみじみ心に染みた味でした
2016-09-29 00:58 in | Comments (4) #

2016年9月26日 (Mon)

まぁるい暮らし


仕事に集中しているときはいつも無音の世界

ぱんを作る日も作らない日もぱんにかかわる事に触れている暮らし

毎日何かしらの雑用に追われながらも出来るだけ丁寧に暮らしたい

そのための手段をいかに単純化するかが大切なので

迷ったら取りあえず総てをいったん棚上げして気持ちを整える

ぱん作りの道具を整える

Ovenを隅から隅まで拭き上げて整える

ぱん材料の在庫を確認しながら整える

そうこうしながら心が整ってまぁるい気持ちになれたら

風のような音楽をかけながら丸ぱんを焼いてみる

気持ちがまぁるくなるとものの見方もまぁるくなって

大抵のことはまぁいいかなという気持ちになれる

無理をして頑張るよりも潔くあきらめることも大切

歳を重ねて見えてきたまぁるい暮らし

大切なのは自分が自分以上になろうとしない事なのかもしれません
2016-09-26 00:07 in | Comments (4) #

2016年9月22日 (Thu)

重ねる暮らし



1987年 粉研究家 堀井和子さんの本との出会い

「気ままなパンの本」には憧れと夢が沢山詰まっていました

もともとスタイリストとして活躍されていた堀井さん

いまの北欧ブームの火付け役としても有名ですが

30年も前のテーブルセッティングや器の選び方は

いまページをひもといても決して見劣りすることなく斬新そのもの


堀井さんの著書はすべて大切な宝物

粉粉ぱんの原点だった気がします

新しいことを追い求めるだけではなく

さりげない日常を大切にする日々の暮らし

サンビームのトースター イッタラの器 フィンランドの家具

いまでこそインターネットで安易に手に入るようになりましたが

その頃は雑貨店など数少なく渋谷のパルコまでおのぼりさん

懐かしい時代の話です
2016-09-22 20:59 in | Comments (4) #

2016年9月18日 (Sun)

酵素シロップ



ぱん作り作業が一段落した日曜日

本日は酵素シロップ作り

材料は林檎と砂糖のみ 

口の緩い広口ガラス瓶に材料を交互に入れ

一日一回底に沈んだ砂糖と林檎をかき混ぜて室温で七日間発酵させる

ぱんの酵母起こしに似ているけれど

酵素シロップは温度管理がないので作りやすく

そのまま水で割ってジュースに

お料理やデザート作り

サラダのドレッシングと

用途は無限大

最後に濾した搾りかすはガーゼで包んでお風呂に入れ酵素風呂

季節のフルーツで作る身体に優しいデトックス効果のある酵素シロップ

時間がゆっくり流れる暮らしです
2016-09-18 23:22 in | Comments (4) #

2016年9月15日 (Thu)

食べきりサイズのおやつ


姪が生後6か月のちび太を連れて押しかけランチに

オムライスとプリンのリクエスト

普段ゆっくり食事も出来ない様子

本日はゆっくり息抜きランチ デザートは二人前

帰りには我が家の作り置きお惣菜をたっぷり保冷バックに詰め込んでご満悦

おばさんのランチ最高 。。。。 しっかりおだてる事も忘れない姪に苦笑です


琺瑯の12㎝ラウンド型を直接電磁調理器にのせてカラメル作り 


180℃のOvenで湯煎焼き45分


一晩寝かせ型から外せば完成です

12㎝のラウンド型で4人分

少人数でも食べきれるサイズのおやつ型

お外ごはんも美味しいけれど

やっぱりおうちごはん大好きです
2016-09-15 00:24 in | Comments (4) #

2016年9月12日 (Mon)

秋のあしあと



突然のようにやってくる秋の気配

吹く風も少しづづ秋色をまとって柔らかく虫の声を乗せてくる

今夜の一冊を抜き出してほのかな灯りの下で読書時間 

気がつけば午前二時 

発酵中の生地がゆっくりゆっくり覚めるまであと五時間

もっちり噛みごたえのある食ぱんの焼き上がり予定時間は九時半

それまで辻和の金網もスタンバイ


蒸し器でほかほかぱんも美味しいけれど

少しだけ時間をかけて網で焼くのも捨てがたい味

昨日のぱん

今日のぱん

明日のぱん

15時間の旅をして形になる

いつもいつも作り手に課せられた さあどうするという課題

答えは永遠に出ないけれど

必ずしも 1+1=2 が正解とは限らないぱん作り 

ただまっすぐにぱんと向かいあって過ごす暮らしのかたち

粉粉ぱんも少しだけ秋色に染まってきたような気がします

2016-09-12 02:28 in | Comments (4) #

2016年9月5日 (Mon)

ひよこ豆の焼カレーぱん



有機のひよこ豆を柔らかく煮込み 一晩休ませてから
玉ねぎ 人参 野菜ジュース ローリエを加えて
コトコトゆっくり火を通し化学調味料無添加カレー粉で味を調え
20分ほど水分を飛ばしながら硬さを調整

硬すぎても緩すぎてもぱん生地に包めないので
水分調整は気を抜けない真剣勝負

出来上がったカレー餡をさらに一晩冷蔵庫で寝かせ
三日目に12時間発酵させた生地に包みさらに発酵60分
カレーぱん用に作っておいた食ぱんをぱん粉にしてトッピング
Ovenで焼き上げるひよこ豆の焼きカレーぱん

一回に作れる量は数にして16個
時間はかかるけれど油で揚げていないのであっさり味のおとなぱん

おやつぱんというよりは朝食や昼食向きのお食事ぱん
焼きたての熱々も 少し時間をおいて香りを楽しみながらでも
お教室の皆さんにも好評メニューぱん

無農薬野菜がいつでも手に入りやすい日高
少しづつ優しい味に変わってきている気がします
2016-09-05 03:36 in | Comments (4) #

2016年9月1日 (Thu)

言葉のちから

言葉のちから

***** マザー・テレサの言葉 より *****

思考に気をつけなさい
それはいつか言葉になるから

言葉に気をつけなさい
それはいつか行動になるから

行動に気をつけなさい
それはいつか習慣になるから

習慣に気をつけなさい
それはいつか性格になるから

性格に気をつけなさい
それはいつか運命になるから



大切にしたい言葉との出会いは
人生を変える力があることを教えられた言葉です。

ぱん屋時代は木曜日の夜から仕込みを始めて土曜日の開店まで
工房の長椅子で仮眠をしながら真夜中にひとり黙々と孤独な世界
それでもぱんを作ることが楽しくて仕方がありませんでした。

ぱん屋を目指して修業したわけでもなく
ただ好きなことに夢中になって歩いてきた道がぱんに繋がって
自宅の小さなぱん教室がいつの間にかぱん屋になっていた

土曜日のたった二時間の営業のために
持てる時間の総てをぱんと向かい合って暮らした5年
そこで出会えた多くのお客様と生徒さんたち
交わされた沢山の言葉に歩いて行ける力をいただきました。

道に迷ったり 行く道が見えなくなったりしても
言葉から貰えるちからはとても大きい
人を元気にする言葉探し 大切に思えます


修業時代ほんとに苦手だったミルクロールの成型
その頃のことを忘れないように時々思い出しては作る懐かしいぱんです

2016-09-01 01:50 in | Comments (6) #