2016年5月29日 (Sun)

レシピは財産


わたしが教えを乞うた先生方からレシピというものをいただいた事がありません
フレンチの中島 有香先生のレッスンは口頭で材料&作り方の説明のみ
ピッコリーノの伊藤先生のレッスンは小さなメモに材料のみ

必然的に先生方の話すことに全神経を集中させてメモを取る
そのメモをもとに自分の言葉で自分だけのレシピを作る
最初は戸惑ったけれどそれがとても大きな力になり
書き留めたレシピは自分の財産になることを教えていただきました

basic recipe
advance recipe
粉粉のoriginal recipe

ぱん作りからお料理まで多岐にわたる総てのrecipeは
B6サイズの情報カードを活用


材料の配合 長時間発酵後の分割、2次発酵の目安 焼成の温度  だけの簡単なもの
そこに不要の文字は入れない 工程の全てを考えながら作る
沢山のCardも必要に応じてすぐに取り出せるので
ぱん教室の生徒さんにもお勧めしている整理方法
カードの裏にpointも書き込めるので煩雑にならない


受け継がれるものはぱん作りだけではなく生きる指針も財産

下記は伊藤先生が書かれた記事からの抜粋です

「ぱん作りは足すことで分かりやすい味にするのではなく 最低限まで引くこと
安全性の高い材料しか使わないからこそ出せる本当の天然のおいしさ
それがピッコリーノの目指すぱん
身体が喜ぶものは舌も美味しい
残留農薬の基準があいまいな外国産小麦や
心臓疾患のリスクを高めるトランス脂肪酸を含む
マーガリンやショートニング一切使いません
赤ちゃんから大人まで安心して食べられ
どんな人をも元気にさせるそんなぱんを作っていきたいと思います」

師匠の言葉をしっかり心で受け止めて
幸せぱんの作り手を目指して今夜もぱん生地と仲良し時間です
2016-05-29 23:51 in | Comments (4) #

2016年5月25日 (Wed)

お出掛け



久しぶりのOFF日 
入間のジョンソンタウンに友人とランチ

ごく普通の街中の一角にアメリカンスタイルの家が現れる
Café Restaurant 雑貨店 が並び
ところどころに一般の方がお住い家々が並ぶ

土日は混雑と聞き及んだのでゆるり月曜日の散策
一軒一軒のお店も小さくて10人も入ればいっぱいのcafeで遅めのランチ
注文した和ランチ 小さなおかず9種類とプチシュークリームと麦茶
北欧雑貨に囲まれて のんびり ゆっくり 話が尽きない午後でした


今週もカンパーニュー作り
生地量 発酵時間 成型 クープ  いろいろ実験中

クープによって変わる表情が楽しくてついつい夢中になるカンパニュー
プレーン お豆 チーズ 胡桃 胡麻 
お食事カンパーニュー ただいま焼きあがりました
2016-05-25 20:34 in | Comments (4) #

2016年5月23日 (Mon)

食ぱん



ナンブ小麦500g 自然塩7.5g 自然水260g ホシノ丹沢天然酵母30g
10分ほどぱん捏ね器で捏ね恒温庫に入れ20℃をキープしつつ12時間
約3.5〜4倍まで長時間低温発酵  


出来上がった生地を250g3個に分割 ガス抜き 成型 
仕上げの二次発酵 発酵器温度 30度 湿度80%で120分


オーブン温度230℃ 1.5斤型
蓋をして焼けば角食ぱん 蓋をしないで焼けば山形ぱん 焼成時間25〜30分


焼きあがったぱんをゆっくり冷ましてから電動スライサーで好みの厚さにカット

たったこれだけの工程で出来る無駄なものが一切入らない食ぱんの完成
地味ながら本当に美味しいといつもしみじみ美味しいと思う

シンプルであればあるほど どれだけの数を作り続けてきても難解度★5つ
食ぱんほど作り手を試されているぱんはないと思える
しかし食ぱんほど作っていて楽しいぱんもまた少ない
生地の伸ばし加減 力加減によって仕上がりが違ってくるのも
作り手にとっては楽しみなぱん

修業時代の一年間 ただひたすら食ぱんと白生地ぱん作り時間が懐かしい
先へ先へと急ぐことなくわたしの食ぱん修業は一生かけるだけの値打のあるもの
出来上がりに嬉々としたりへこんだり
ぱん作り人に課せられた道はまだまだ果てしなく遠い遠い道のりです
2016-05-23 01:07 in | Comments (4) #

2016年5月19日 (Thu)

ぱん捏ね器



600gの粉を捏ねられる初代のぱん捏ね器


1000gの粉を捏ねられる二代目


現在活躍中のものは2000gの粉を捏ねられる三代目
同じものが予備としてただいま物置に休憩中
ぱん屋時代に使っていた大型の捏ね器は閉店の際にお嫁入り

天然酵母ぱんの生地はイースト生地に比べると重量があるので
8分ほど捏ね器で捏ねた後 
大理石の作業台に移して手捏ねしながら仕上がりの確認

同じ生地でトッピングを変えて作られる大量生産のぱんと違って
ひとつひとつ作るぱんによってレシピが違う粉粉ぱんは
手間はかかるけれど焼きあがったものは香りも味も違うので
気温 室温 天然酵母種 水分量 気を抜くと後戻りはできない

総てのタイミングは目視
適度の緊張感時間が暮らしの中に溶け込んで焼きあがったぱんが愛おしい

粉粉ぱんはどちらかといえばハレのぱんではなく食卓の脇役ぱん
目立たないけれほっこり優しいご飯のようなぱんであり続けたい

今夜もカタカタぱん捏ね器のモーターが回転し
捏ねあがった大福もちのような生地を手で転がしながら
しみじみ幸せな時間を過ごしています
2016-05-19 00:41 in | Comments (2) #

2016年5月16日 (Mon)

真夜中の深呼吸



わたしの22:00はぱん作りスタート時間
真っ先にやること
肩の力を抜いて おおきく おおきく 深呼吸 
そして心に念じます 幸せぱんが焼けますように 。。。。 と

幸せぱん作りを目指して20年目の春
やってもやっても満足のいくぱんが焼けなくて心が折れそうになったこと
前に進むことしか考えていない者に幸せなぱんが焼けるはずもないのに
焦り 挫折 焦りの繰り返しの中で
作り手としての学びを怠っていたことに気づきました

美味しいぱん作りを目指す前に優しいぱん作りを目指そう
出来ないことを嘆くより
今出来ることを丁寧にぱんと向き合うことの大切さを学びました

沢山の種を撒いても全部が全部、芽を出すとは限らない
それでも種を撒かなければ花は咲くことがないように
幸せぱんを作るには作り手が幸せでなければ出来ない事

美味しいぱん作りは大切だけれど
粉粉ぱんが目指したものは心と身体に優しいぱん作り

「好気心 探求心 成長の糧です」
道に迷ったら師匠がテキストに書いてくださったページを開きます

ぱん作りの旅はゆっくりゆっくり鈍行列車揺られながら
片道切符の旅を楽しんで行こうと思います
2016-05-16 00:08 in | Comments (2) #

2016年5月12日 (Thu)

おやつの時間



家で食べるおやつはシンプルが一番
食べたいものを作るのというより 食べたいものしか作れない

お食事マフィン カステラ スフレチーズケーキ シフォンケーキ
作れるものは限られているけれど極力甘さを抑えているので
おやつというより簡単なランチ向き

マフィンには湯通ししたベーコンとたっぷりキノコと玉ねぎ
カステラは普通の甘味を半分以下に
スフレチーズケーキにはお豆腐やおからを使用
シフォンケーキには出来るだけオイルを少なくもしくは使わない

本日のおやつは豆乳を使ったアールグレーのシフォンケーキ
ふわふわのポイントは卵白をしっかりホイップしたメレンゲ

ぱんを焼くのはドイツのマンツー電気オーブン
お菓子やお料理はガスオーブンと使い分け
ぱん用のオーブンでぱん以外の物を焼くことはしない

ただでさえ狭いキッチンに二台のオーブンが鎮座しているので
我が家を訪れた方々は一様に驚かれる
ぱん作りの道具設置を優先したので食器棚も配膳台もありません


普段の食器はこれだけあれば事足りるので
出来るだけ増やさないように数を限定
一つ増えたら二つ処分を心がけてもなかなか実行は難かしい

母の家を片づけて暮らしのあり方を自分に問うて
物に囲まれた暮らしに決別した日
時々迷いも生じるけれど
家の中に風の通り道が生まれると生き方まで変わる気がする

日向ぼっこをしながらおやつの時間
時間もゆっくりゆっくり流れて行くような気がします
2016-05-12 00:41 in | Comments (4) #

2016年5月8日 (Sun)

贈り物



新潟でのぱん屋時代のお客様から
ぱん作りの合間にほっと一息入れてくださいねと
新潟産のお茶とはちみつを送っていただきました


母の日に
いつまでも元気で若々しい先生でいてくださいと
神奈川からぱん教室に来てくださる生徒さんからの贈り物

ぱん屋を閉店して早いもので二年
いつも忘れないでいてくださる皆さんに励まされて今日までこれました

新潟から日高へ
見知らぬ土地で暮らすことの不安と
もう引き返すことが出来ないという自分なりの大きな決断に
眠れない日が幾夜もあったけれど
この地で自分の足で歩いていこうと覚悟を決められたのは
ぱん作りという大きな支えがあったからこそ出来たこと

この地で新しくご縁で繋がった方々と
遠路はるばる 新潟から 神奈川から 
ぱん教室に集ってくださる生徒さんたち
総てはぱんが紡いでくれたご縁

いつも粉粉ぱんを食べてくださる方々のお一人一人のお顔を思い描きながら
ぱんと向かい合って暮らせることの幸せを噛みしめた母の日でした
2016-05-08 23:21 in | Comments (2) #

2016年5月5日 (Thu)

カンパーニュ日和



連日22時はぱん作りの始まり時間

水分量を 足したり 引いたり そのたびにレシピの書き直し

翌日の気温と12時間後の発酵を想像しつつ発酵温度を決める

どれだけ数を作っても  どれだけクープを入れてきても

最後の最後 オーブンに入れる直前は祈るような気持でクープナイフを握る

そんな緊張感が作り手にとっては試練と喜びの狭間時間

本日のカンパーニュは チョコチップ  ベーコン  チーズ

毎日遊べて楽しそうね 。。。。。 周りから言われる

遊んでいるのではなくてぱん教室に来てくださる生徒さんが

ご自宅のオーブンでいかに楽しくぱんを焼いていただけるかの思案中です

とは言うもののかなりこの作業を楽しんでいることは否定できませんが

この一週間に焼いたカンパーニュ15個

同じものを繰り返し繰り返し反復することで気づくことが多い 

わたしのぱん作りは何時も何時も遠回り

技量の不足を補うためには何事も丁寧に一連の作業を記録する

凹んだり笑ったりぱんに恋して暮らしています

2016-05-05 00:22 in | Comments (2) #

2016年5月1日 (Sun)

真夜中のメール



真夜中に粉粉ぱんの配合レシピをあれやこれやと思案中
足すことばかりに気を取られ引くことの大切さを忘れていたぱん作り
夢中になると時間を忘れていつも真夜中のひとり時間

一通のメールに現実に戻り ほっと気持ちが和みました

天然酵母ぱん教室に一年来てくださっている生徒さんからのカンパーニュ画像です

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先生
クープが開きました
嬉しくて思わずメールしてしまいました
夜分にすみません

先生のお陰です
いつもありがとうございます。
明日から仕事 繰り返し頑張ります。

******************************

オーブンが古くて温度がなかなか上がらない
発酵の見極めが不安定
発酵時間  ガス抜きが上手くいかない
仕上げのクープ(切り目)が綺麗に開かない 

いつも試行錯誤しながら地味にコツコツ
ぱん作りを頑張っておられる生徒さんです

ちょっとづづ ちょっとづづ 焦らないでゆっくりと
共に優しいぱん作りを目指して歩いてきたこの一年
いただいたメールが本当に嬉しかったです

何もしなければそこから何も生まれない
何かを目指して頑張っていたら
いつかは実を結ぶことが出来るかもしれない
それを見せていただいた気がしました

ぱん作りは行きつ戻りつ 
落ち込んだり 喜んだり 自己満足の世界
好きな道を歩くということは幸せだけど自ら選んだ厳しい道
手助けもアドバイスも出来ることは少ないけれど
失敗から学んだことがとても多い

何事も ゆっくり ゆっくり 
ぱん作りに魅せられたわたしたちガンバレです
2016-05-01 14:19 in | Comments (2) #