2015年10月12日 (Mon)

名前のない道



能登の塗師 赤木 明登さん 

塗師としての作品も素敵ですが著書も手仕事に携わる人間の目で

暮らしの道具を作る職人感が溢れ大好きな作家さん

赤木さんの作る塗り物は本当に飾りっ気のないシンプルなものが多く

必要なものを暮らしの中から見つけ出した作品は我が家でも大活躍

物つくりに携わる人間の奥の深さ

人は名前のない道を希望だけを頼りにひたすらわが道を歩き続ける

ページをめくっては行きつ戻りつ読むたびに新しい風に吹かれる

赤木 明登さん 塗師 物書き

三谷 龍二さん 木工作家 物書き

安藤 雅信さん 器作家  物書き

大好きな人たちはみんな物を作り人

本を片手に物作り人に想いを寄せる秋の夜長です


今週の粉粉ぱんはオレンジピール入りクリームチーズぱん

バターの代わりにココナッツオイル使用

試行錯誤のぱん作り楽しんでます
2015-10-12 00:48 in | Comments (6) #

2015年10月8日 (Thu)

ぬくもり



新潟のぱん屋時代のお客様から

「寒くなりましたから身体を温めて幸せぱんを作ってください」と

お気遣いのプレゼントをいただきました

新潟を離れても忘れないでいてくださる沢山のお客様や友人たち

人のこころは眼には見えないけれど

見えない心で繋がっている温かなご縁

一個の粉粉ぱんが教えてくれた誠実に生きることの大切さ

ぱん生地と丁寧に向かい合って暮らすことの大切さ

沢山の優しさに触れるたびにわたしの目元はいつも土砂降りの雨です


10月10日 フランスから帰国した義理の弟の甥が

洋菓子店 PATISSERIE Yoshinori ASAMI  を東京巣鴨にOPENします

昨日 preopen 用のケーキを妹が届けてくれさっそく試食

プレーン生地にチョコを混ぜ旨味をリキュールで閉じ込め

トッピングにオレンジピールとざらめ糖とチェリー乗せたもの

お酒も飲めないくせにあまりの美味しさに厚切りをぱくり

酔っぱらって半日使い物にならないありさまでした
2015-10-08 00:37 in | Comments (6) #

2015年10月5日 (Mon)

メニューカード



ぱんのレシピはチャッチャと整理できるのに

大量のぱん教室のランチメニューカードの整理が追い付かない

それでも  このままではいけないと  止まったままの頭をフル回転

一般的に材料別順に明記するのではなく

面倒な決まり事を全く無視して使う順番に明記したオリジナルレシピカード

出来るだけ誰が見ても解りやすいように文字を省いた一行レシピを

メイン  スープ又はサラダ  デザートをB6の情報カードに集約

それを季節に合わせて月に二種類のメニューの組み合わせ

途中の居眠り&お茶時間のほうが長くて本命がなかなか進まないのが困りもの 

きっちりきっちりが苦手だから何事にも ゆるり ゆるり

まるで時刻表のない旅をしているみたい


仕事の合間のリクレーション

カセットコンロに網を乗せ これまた ゆっくりゆっくり ぱんを焼く

トースターや炊飯器がなくてもちっとも困らない事もわかったし

お湯を沸かすケトルも大きなすり鉢も必要でないことがわかった

なければないで知恵を絞って頭の体操

不便を楽しんでいる自分を新発見です
2015-10-05 00:22 in | Comments (2) #

2015年10月1日 (Thu)

蒸し器


我が家のキッチンで一番活躍しているのは18センチの小さな蒸籠

湯を沸かした鍋に卵を入れ上に蒸篭を乗せ 

一段目にお野菜 二段目には冷凍ご飯

10分後には 

ゆで卵 ほかほかご飯 温野菜が一度に出来上がる簡単朝食の完成です

日によってはぱんを蒸したり 残り物のシチューを深鉢に入れて蒸したり

時短&節約料理には欠かせない蒸篭は本当に優れもの 

特におすすめは  ぱんを蒸す こと

もっちりと粉の甘味が増してトースターで焼いたものとは一味違う

大人数の時にはお湯の入った鍋ごとテーブルに 30分はお湯の力で温かい

本日の蒸籠の中身はドライ無花果

お湯で戻したりすると甘味まで抜けてしまいがちなドライフルーツ

とろ火でゆっくり時間をかけて蒸すことによってしっとりふっくら

蒸した無花果を二晩寝かせてオレンジピールと無花果のミニバタールを作ります

日高は栗の季節もそろそろ終わり日本無花果が店頭に並ぶ秋を迎えています
2015-10-01 00:18 in | Comments (2) #

2015年9月28日 (Mon)

迷いながら 揺れながら



迷ったら初心に帰る

拠り所は師匠の三冊目の著書 「国産小麦のぱん作りテキスト」

ポロポロになるまで読破しこの本で5冊目

師匠に出会ってからの10年の足跡が残る


一冊目の本に師匠が書いてくださった

「好気心 探求心 成長の糧です」の文字

ぱん作り人としての進むべき道の指針でした

1995年から10年間 ぱんのいろはを教えてくださった杉山先生

その後10年間 天然酵母ぱんの奥の深さを教えてくださった伊藤先生

お二人からまったく違う二つの粉の道を教えていただき 

二つの粉と粉から名前をいただいてスタートした「キッチン工房 粉粉」

この20年 迷いながら躓きながら揺れながら

それでも歩きたかったぱんの道

伊藤先生のぱん生地に対する所作と見事な手さばき

ぱん作りとは形や見た目も大切ながら

「ぱん生地は生きている」と大きな手で生地を傷めないように

流れるように静かな一連の作業を見せて下さった

ともすれば自己流になってしまいがちなわたしの所作を無言で戒められた

ただ単に流れ作業的なぱん作りならば数をこなすことは容易いかもしれない

けれどそこに心が伴わなければ人間としての成長もない

師匠の手の動きとぱん生地をわが子のように愛おしく見つめられたお姿に

人の命を預かる作り人は決して安易な道を選んではいけないことを教えられた

暮らしはゆっくり 多くの事が出来なくても 沢山の失敗を重ねても

道草しながら大きく深呼吸 出来ることから丁寧に始めよう

いまの暮らしに大切なのは優しいぱん作り人を目指すこと

師匠のお顔を思い出しながら雑多なぱん作りはすまいと自分に言い聞かせる


最初に手ほどきをいただいた「田舎ぱん」はわたしの原点ぱん

作り続けて10年目の秋 

たった一個のぱんが人生をも変える力があったこと

昨日 今日 明日

願うことはたったひとつ 幸せぱんの作り手になりたい

ご高齢でありながら生涯をぱんと共に歩かれ

今もなお真っ直ぐにご自分の道を歩いておられる師匠の

志の欠片を受け継ぐ夢追い人になりたい

再びスタート地点に立ち 心してがんばれわたし 。。。。。 です
2015-09-28 00:00 in | Comments (4) #

2015年9月24日 (Thu)

手仕事の旅



木工作家 三谷 龍二さんの

「遠くの町と 手と  しごと」

手仕事に携わる人々を訪ねる旅

夢中になって読みました

生きてきた年代が違っても  住む場所が違っても  職種が違っても 

物つくりに携わる人たちのあくなき探求心と真摯に生きる姿

驕ることなくだだ黙々とわが道をひたすら生きた長い道のり

一喜一憂することなく暮らしの道具作り

一夜にして生まれることのない名品と呼ぶに相応しい手仕事

なんでもかんでも安価にできる外国に頼っているいまの日本

値段の高い物にも安い物にも必ず理由がある事

それを見極める目を持つことの大切さ

日本の手仕事の素晴らしさを改めて知りました


休日の粉粉ぱんはトマトベーグル

トマトを絞りジュースにし刻んだ乾燥トマトを生地に加え

発酵  成型  たっぷりのお湯で茹で オーブンで焼くこと15分

もちもちベーグルの完成まで14時間  楽しいひとり仕事時間

back grand music は secret garden でした
2015-09-24 01:16 in | Comments (4) #

2015年9月21日 (Mon)

ココナッツオイルぱん



南部小麦に全粒粉20%と

バターの代わりにココナッツオイル加えて焼いたお食事ぱん

冷めてもしっとりと優しい丸ぱんになりました

ココナッツオイルは無味無臭タイプを使用

気温が24度以下になると固まってしまうので40度のお湯で10分ほど湯煎

バター入りと違ってあっさり味 どんなお料理にも合うシンプルなぱん

試行錯誤を繰り返しやっと粉粉ぱんに仲間入り

あれやこれやと手を加えるよりもむしろ引き算がふさわしいぱん

作り手にとっては手ごわいけれど作り甲斐のあるぱんになる

美味しいぱんより心に優しいぱん作りを目指してがんばれわたしです
2015-09-21 00:20 in | Comments (4) #

2015年9月17日 (Thu)

基本が一番難しい



フランスパンが焼きたくてぱんの道に入り

いま思えば怖いもの知らずのど素人

バター 卵  砂糖  の力を借りれば美味しくなるのは当たり前の事

粉と水と塩と酵母

たったこれだけの材料で作るぱんが実は本当に難しい

多分いままで千本をゆうに超える数のフランスパンを焼いてきたのに

いまだに仕上げのクープ(切れ目)を入れる時には緊張の極み

その日の気温と湿度によって仕上がりが違うのは当たり前のことながら

クープ入れは自分の潔さを試されている気がする

力を入れすぎない  深く も 浅くも なくちょうどいい加減に

なってくれるかどうかは運次第、いえ腕次第

毎回毎回祈るような気持ちで持つクープナイフ

何事も簡単と割り切るにはあまりにもノー天気な発想

かといって自信喪失というのもぱん生地に対してあまりにも失礼すぎ

丁度いい加減 。。。。。 その加減を見つけるために

試行錯誤に加えて最後は神頼み

何時まで経っても他力本願 

これではいけないと思いつつ 悪戦苦闘の日々

シンプルが一番と言いつつも

シンプルが一番難しい

先を急がず鈍行列車で修行は続くよいつまでもです
2015-09-17 00:15 in | Comments (8) #

2015年9月14日 (Mon)

命の重さ 粉の重さ



粉粉ぱんに使用している岩手県産のナンブ小麦
毎月岩手の製粉所から一日半の旅をして我が家に到着
25㎏の粉をキャスター付きのボックスに
さっと収めてくれるのは宅急便のドライバーさん


そのボックスを定位置までコロコロ転がしふぅっと深呼吸
挽きたての粉の香りと水分のチェックしながら麦畑に想いを馳せる
同じ粉でも少しづづ微妙に手触りが違う やはり粉も生きている

3.11の震災の際には道路が寸断されて粉が入手できなかった時
新潟に避難されてこられた方々のために
頑張ってぱんを焼いてくださいと
沢山の友人や師匠が粉を調達して送ってくださり
200㎏の粉で来る日も来る日もぱんを焼いて
教室の生徒さん達と避難所回り

乳製品アレルギーのお子さんを持つお母さんの
ありがとうの声に支えられ 命の重さを教えられた
励ましに出かけて励まされて帰る毎日
それでも何もしなければ何も生まれないと気付かされた

ぱんの師匠から学んだ生きているぱん作りは
とても大きく意味のあることだったのに
沢山の事を見過ごして来た自分の未熟さと
前に進めない歯がゆさで心が揺れた夜
命を託されたあの日から物作り人に課せられた大きな課題 
たどり着くにはまだまだ遠い道のり

木の幹がしっかりしていれば葉はどんなに揺れても大丈夫
大きな事も奇を衒うこともしなくていい
暮らしの一つ一つを丁寧に小さな積み重ねが一番大事と
佐藤初音さんの言葉から歩いていける勇気を貰った
転びながら学んだことは本当に多かった

戴いた絆の温いぬくもり 
今度はわたしが次のどなたかにバトンできるよう
凹んでないで がんばれ わたしです



広島の旅人さんから陣中見舞いの梨 
甘くほろほろを味わいながら頑張れの声が聞こえたようで涙腺が緩みました
2015-09-14 00:15 in | Comments (4) #

2015年9月10日 (Thu)

色を揃える



三度のリフォームを繰り返したキッチンの水回り

狭ければ狭いなりに必要に応じて足したり引いたり暮らしの掛け算繰り返し

色と形を同じくすれば使い勝手がいいと失敗を重ねて気づきました

画像の左端っこのちっちゃなノズルは食器洗いの洗剤入れ

ステンレスに穴をあけて設置しました TOTO製です

水道屋さんが いいですか? 開けますよ いいですか? 何度も聞く

一度穴をあけたら戻せないので念には念を入れて

わたしの気が変わらないのを確認 当の本人は涼しい顔で はい どうぞです

洗剤のボトルがないだけでも水回りはすっきり色の反乱を防げます

真ん中の太いのは浄水器水栓はメイスイ

その隣の細い栓はアルカリイオン生成器と浄水器はPanasonic

いずれもビルトインタイプでシンク下に配線を隠しました

一番右端っこにあるのは電池式の手をかざすと泡の手洗い石鹸が出てくるもの

よくもまぁ手の皮がむけないかと思うほど ゴシゴシ ゴシゴシ 手を洗うので

ミューズ石鹸でこれを発売した時真っ先に買いました

洗面所でキッチンでとにかく使い勝手が良いので助かってます

困るのは埼玉でご縁が出来た業者さんたち

何をお願いしてもなるべく早く伺いますなのに のんびり のんびり

つられてこちらも まっいいかな気分

そういえばサッシの網戸と滑車交換 二か月たっても音沙汰なし

すぐに困るということがない限り埼玉気質に任せるしかないけれど

そのうちに そのうちに だと冬が来てしまいそう

腹を括って根競べ 急がば回れの埼玉暮らしです
2015-09-10 00:46 in | Comments (4) #

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