2015年5月25日 (Mon)

思いつきはいつも真夜中



真夜中にふと思いつくぱんのレシピ
配合だったり 成型だったり  トッピングだったり  組み合わせだったり
それが朝になると思いつきが消えていたり輝きが薄れていたり

思いつきはそのままにしないように
真夜中でも飛び起きて机に向かう
成型のスケッチだったり 簡単でも配合はきちんとカードに残す
気が付けば新聞配達の音が聞こえ夜が明ける事もしばしば

わたしのぱん作りは何時も遠回りの道草ばかり
人様のように一足飛びに結果が出せない
ああでもない こうでもないと空回りの時間ばかり過ぎていく
気負って頑張って撃沈 壁に激突しては気負いに負けてふりだしに
それでも失敗から学ぶことは本当に大きかった

生きているぱん生地を前にいつもおたおた泣き言ばかり
けれど逃げ道のない修行の時間
半日以上頑張ってくれた発酵済みの生地を前に
学びの時が何より幸せだと思える時間

食べてくださる方に喜んでいただけるぱんの作り手になりたい
作り手が幸せでなかったら幸せなぱんは作れないから
何時も笑顔でいるために楽しい事を懸命に考える

書き溜めたレシピを一枚一枚見直しては作り直したり追記したり
ここから何かが生まれることを願って一日の終わりにもうひと踏ん張り
毎日毎日小さなあがきの繰り返し
真夜中に生まれる小さな思いつきは
きっとぱんの神様からの贈り物かも知れません
2015-05-25 00:45 in | Comments (4) #

2015年5月21日 (Thu)

お惣菜ケーキ



甘くないパウンドケーキ cake salé
我が家では 「お惣菜ケーキ」と呼んでます

基本材料は 卵 牛乳 薄力粉 べーキングパウダー
具は玉ねぎやシメジや小松菜など冷蔵庫にあるものを
オリーブオイルで炒めたものを冷まして加えチーズをかけ
180度のオーブンで40分焼くだけです

隠し味はマヨネーズをほんの少し
ハムやツナ缶を入れればリッチなケーキです

ケーキといっても甘みが全くないので食事向き
前日に作って置き朝食やブランチに良く登場します

本日は友人宅にお茶に招かれたのでお持たせ用に
ちょっとリッチなcake salé
簡単なのに喜んでいただけるお助けお土産
大人のお楽しみケーキです

2015-05-21 00:24 in | Comments (4) #

2015年5月17日 (Sun)

幸せなぱん作りびと



。。。。 懐かしいと思いますので送ります 。。。。。
新潟の生徒さんからフルーツトマトが届きました

毎年 今頃の季節
完熟トマトと塩、胡椒、オリーブオイルだけで作ったシンプルなパスタを
ぱん屋のお客様やぱん教室の生徒さん ➕ ご家族&そのご友人達と
ワイワイ賑やかな持ち寄り会
その他全員必ず一品持ち寄りが決まり事
手作りお惣菜はじめ お肉やさんに揚げてもらったコロッケ
デパ地下のお漬物 飲み物持参
中にはご主人様が釣られた 「キス」をさばいて目の前で天婦羅に
キッチン工房 粉粉は共に笑ったり励ましあったり出来た場所でした

そんな皆さんが時折り幸せの宅急便を日高の地まで
想いを送って下さる温かなご縁
この一年は 楽しい事 悲しかった事 沢山のあったけれど
やっと此処に根を下ろして生きて行こうと思えるようになりました
戴いた温かなご縁を今度はわたしが次の何方かに手渡し出来るよう
ゆっくりと 刻を紡いで歩きます

躓いてもへこたれても幸せぱんの作り手になりたいという
夢の欠片を追い続けられる幸せ
この世で一番幸せなぱん作り人にしていただけたわたしです
2015-05-17 14:42 in | Comments (4) #

2015年5月13日 (Wed)

懐かしい道具たち



今は新潟の生徒さん達が使ってくれているミキサー
11年前 新潟から東京町田市の先生の所に通わせていただいていた頃
ぱん生地を手捏ねと器械の両方を生地に合わせて変えていました

現在はもっと大きな器械を使ってのぱん作り
それ以前は10年ほどイーストぱんの講師をやっていた時は
フードプロセッサーで捏ねていましたから
いかに良いお道具に助けてもらっていたかがよく分かります

師匠から何時も言われていた言葉
「腕が未熟だからこそ いい道具と いい食材に助けて貰いなさい 」

目の前の安価な物に 「取り敢えず 間に合わせに 」的な考えのわたしには
師匠の言葉は目からウロコでした
安物買いの銭失い 。。。。。。 笑うに笑えない修行時代のお粗末な話です

安い物にも高い物にも必ず訳がある
何かを成すにも手取り早くなんてことは絶対にない
基礎をしっかり学ぶ事
何時も心にしっかり刻んで基本に立ち帰る事の大切さ
ぱん生地を前に自分の愚かさが恥ずかしい
迷ったら師匠の言葉を思い出し
倖せぱんの作り手になれるよう 。。。。 修行はまだまだ続きます
2015-05-13 10:59 in | Comments (6) #

2015年5月11日 (Mon)

甘い卵焼き



甘い卵焼きが大好きです

子供の頃遠足で母が作ってくれたおっきな海苔巻き結びと卵焼き

友達のお結びは小さくて中にウインナーやそぼろが入って見るからに美味しそう

そのことを母に言ってこの次は小さいお結びとゆで卵を作ってと約束するのに

母はそんなことすっかり忘れてしまったように作ってくれるのは

おっきな梅干入りのお結びに甘くて厚い卵焼き

子供ながらにもしかしてわたしは貰われっ子で

継母に苛められているのかと本気で悩んだ時期もあったくらい

いま思えば笑い話のような子供の空想世界の話です

なぜ母がゆで卵ではなくて卵焼きと梅干入りのお結びを持たせたのか

極度の車酔いで何にも食べられないわたしを思って胃もたれしないようにと

母なりの考えがあってのことだったと大人になってやっと理解できました

親の心子知らずで駄々をこねてばかり 本当に手を焼かせた子供だった

甘い卵焼きは母とわたしの懐かしい味  母を亡くして気づく味

銅のたまご焼き器で焦がさないようにゆっくりゆっくり焼き

母の月命日に写真に供える甘い卵焼きです
2015-05-11 00:52 in | Comments (4) #

2015年5月6日 (Wed)

木陰



連休の最終日

姪の子供たち+その友達数人に寝込みを襲われて一日家政婦兼遊び相手に

普段静かな我が家が一転してここは幼稚園かというくらいの賑やかさ

食べては騒ぎ 片付けた後から色んなものを引っ張り出してくる

午後は家から車で五分ほどの牧場にアイスクリーム目当てに総出動

牛さんたちが日向で長閑にお昼寝

つられてこちらも木陰でうとうと、子供たちの存在をしばし忘れて風に吹かれる

日高は風が強いのに加えて時折風向きも変わるのが常

本日も気持ちよくうとうとしている最中に風向きが変わり

牛舎から舞い上がる砂と牛糞の匂いに追い立てられて我に返る

遠方からの沢山の車が列をなし楽しそうなご家族の姿が微笑ましい

姪の子供たちとその友達も遊び疲れて一日が終わる

都会では味わうことの出来ない自然の中で遊ぶ子供たち

倖せの笑顔のお福わけを貰って長い一日が終わりました
2015-05-06 23:41 in | Comments (4) #

2015年5月3日 (Sun)

お弁当日和



お弁当大好きです

家にいる時も時々作って何時もとは違う場所で食べたり

自転車に乗って近くの公園で食べたり

朝食用に詰めたり

気分転換したい時に登場する秋田の曲げわっぱ弁当箱

普段はお櫃に使っているものですが

金具を使っていないのでレンジにも使用出来るので重宝してます

連休といっても何処にも出掛ける予定はないので

リュックにお茶とお弁当を背負って公園巡り

5月の風が爽やかで自転車日和の日高です
2015-05-03 14:47 in | Comments (6) #

2015年4月30日 (Thu)

トースト



シンプルな食ぱんをシンプルに食べるのが好きです

1.5斤を10枚にスライスしてトースターではなく網で焼きます

我が家は電磁調理器なので焼くときにはカセットコンロ使用

ゆっくり ゆっくり とろ火で両面焼き

時間はかかりますが水分が逃げずに 外はカリカリ 中はもっちり

香ばしく適度に焦げ目をつけて岩塩とオリーブオイルが我が家の定番

間違っても急いで焼こうものなら焦げ焦げになってしまうので

ここはちょっとはやる気持ちにブレーキをかけて

ゆっくり のんびり ゆっくりです

シンプルなトーストに添えるのは簡単な温野菜とコーヒーもしくは紅茶

ごくごくたまぁに焼きサンドもこの網で焼きます

焼きサンド用のぱんは12枚から14枚にスライス

具は きんぴら  ひじきの煮物  おからの炒り煮  かぼちゃの煮物

網で焼いたり 蒸し器で蒸したり

日本の小麦で焼いたぱんには和惣菜は相性がよく

甘味も乳製品も使わない食ぱんは地味ながらシンプルな食べ方が一番好きです
2015-04-30 01:06 in | Comments (4) #

2015年4月27日 (Mon)

揺れる気持ち



基本のぱん生地
岩手県のナンブ小麦  アルカリイオン水  自然塩  ホシノ丹沢天然酵母
その日の気温・湿度を考慮に入れ仕込水の温度と水量を決めて粉を捏ね
その生地を20℃を保ちつつ11時間から12時間発酵
発酵済の生地をバケットに成型 25から30度で2回目の発酵 
たっぷり生地に霧吹きをかけて270℃のオーブンで10から12分焼成する
文字にしたらたった5行で完成するぱん作り工程
仕込から焼き上がりまで約14時間
表面はカリッと 中はしっとりバケットが焼きあがる ・・・・ はず ・・・

石の上にも3年どころか10年もの間 試行錯誤しながら焼き続けてきた基本のぱん
毎回 毎回 自分の心の在り様と心の揺れを感じながらぱんを焼く
気持のタガが緩んだ日のぱんは姿形も緩ん感じに
時間を気にしながら作るぱんは心なしか味に深みがないような
反対にゆっくりゆっくりぱん生地任せにして作るぱんはのびのびおおらか

生きているぱん生地を前にして
自分自身の修行不足をあらためて知ることになる
何事も基本が大切 迷ったら基本に帰ろう

ぱん作りは足し算と引き算 
先へ先へと前に進むことよりも
立ち止まって気持が何処にあるのかを問う方が先決
急がば回れ 
今週の自分への教訓です
2015-04-27 00:39 in | Comments (4) #

2015年4月22日 (Wed)

あんころ餅 と みにほうき




新潟の生徒さんから美味しい贈り物
お花見の時期限定の餡で包んだまんまるお餅
「 新潟にもようやく春が来ました 懐かしいと思ってお送りします 」
と添え書きと一緒に開運みにほうき
思いかけない贈り物にゆるゆる涙腺が緩みました

新潟を出てはや一年
故郷は遠くに在りて思うもの
たった3時間の距離なのになかなか帰れない
気持ちは新潟の工房で皆と過ごした時間にタイムスリップ
毎日ぱん作りに明け暮れた5年間
沢山のお客様の美味しかったのお言葉に支えられて
温かい廻りの方々の 頑張れ!!の気持ちに励まされて
一生の宝物の時間でした

ここ日高でも毎日ぱん生地と仲良し時間
粉粉ぱんは決して華やかなぱんではないけれど
こころに優しいぱん作り人でありたい

以前毎週土曜日 午後1時の開店と同時に来てくださったお嬢さん
「粉粉さんのぱんは一週間頑張った自分へのご褒美ぱんなんです」
とお声掛けを下さいました

奇をてらったぱんや添加物の沢山入ったぱんではなく
時間は掛かっても出来るだけ安心材料を使って
誠実に身体と心にも優しいぱん作りの大切さ
教えていただいた気がします

昨日のぱん
今日のぱん
明日のぱん
生きているぱんはみんな違って新しい

願うことはたった一つ
倖せぱんの作り手になれますように
地道にコツコツ
朝ドラの希ちゃんに続けです
2015-04-22 09:21 in | Comments (6) #

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