2015年12月21日 (Mon)

命のぱん



人は命をつなぐ為に命をいただいて生きている
丁寧に作られたものを感謝していただく気持ち
ともすれば忘れてしまうそうな日常の中で
家族のために 友人のために お世話になった方々に心を込めてぱんを焼く

決して華やかではないけれどご縁を紡いでくれるまんまるぱん
ぬくぬく心を温めてくれる命のぱん 
そんなぱんの作り手になりたくてぱん生地と向かい合った沢山の時間

技量がたとえ乏しくても 道に迷うことばかりでも
何時の日か幸せぱんの作り手になれるよう夢の欠片を持ち続けたい
ぱんと出会って20年 まだまだ夢は遥か彼方
沢山の挫折と道に迷うことばかりだった
挫折から学んだ沢山のこと 優しいぱんつくり人を目指して
小さなぱんに夢を託して袋詰めする真夜中です


新潟と横浜のぱん屋時代のお客様から美味しいお届け物をいただきました
添えてくださったお手紙にほろほろ涙腺が緩みます
一個の粉粉ぱんが紡いでくれた温かなご縁
また歩いていける元気をいただきました
2015-12-21 00:37 in | Comments (6) #

2015年12月16日 (Wed)

豆ぱん



粉100%に対して仕込み水を1% ココナッツオイル1%づづ
足したり 引いたり の試行錯誤ぱん

入れなくていいものは出来るだけ入れない
材料の配合表をみながら 何を加えて 何を引くのか
そのたびにレシピを書き直し試作ぱん作り

生地から砂糖を抜いて豆の甘味をだしたぱん
日本茶と一緒にいただいても不思議に違和感がない

問題は入れる豆の量のさじ加減
沢山入れればいいというものではなく
少なすぎても味気ないぱんになる

真夜中にぱん捏ね器が回転する音だけが響く
どんなにやっても終わりは見えないぱん作り
いつもスタートラインに立ってゼロからのスタート

幸せぱんの作り手になれるにはまだまだ道のりは遠い
何事も近道などありはしない
ひとつひとつ手探りのぱん作り
そんな小さな暮らしの幸せ抱きしめて
明日も良い日でありますように
2015-12-16 23:52 in | Comments (2) #

2015年12月14日 (Mon)

新作ケーキ



東京 巣鴨の フランス洋菓子屋 「ヨシノリ アサミ」 の新作ケーキ
10月10日にオープンしたばかりの甥の店が心配で
義弟が時々出かけては売上に協力とケーキを買って届けてくれる

新作のフランボワーズとホワイトチョコ
ちょっびり大人味の贅沢ケーキ
苺のショーケーキもそのままでも美味しい苺をシロップでコーティング
おめかしした苺はしっとりスポンジと馴染んで口当たりも滑らか
マンゴームースも甘すぎず紅茶の味を損ねない軽さ

普段はお醤油団子大好き我が家
新作が出来るたびに暫くはケーキ三昧
クリスマスケーキも限定販売なので
一番ちっちゃいものを親戚よしみで割りこみ予約
買えなかったお客様 ごめんなさいです

それにしても妹夫婦 巣鴨から埼玉まで
沢山の焼き菓子やケーキ箱を抱えてご帰還
さながら ヨシノリ アサミ の助っ人もどき

甥が可愛くて仕方ない義弟はそんな苦労もなんのその
我が家は美味しいご相伴にあずかり体重が気になるこの頃です
2015-12-14 00:00 in | Comments (4) #

2015年12月10日 (Thu)

物の居場所



今週の仲良しぱんはオレンジピールとチョコチップぱん

ナンブ小麦100%に対して

オーガニックグラニュー糖2% 自然卵2% カルピス無塩バター3%

オレンジピールとオーガニックチョコチップをたっぷり使ったおやつぱん

お歳暮代わりに喜んでいただけるので毎年沢山作るぱんです


暮れのお掃除をまとめてするのが苦手なので

一日の終わりに重層水をスプレーして乾拭きで終わる我が家のキッチン

フックにかかっているのが普段使っているすべてのキッチン道具

収めておく引き出しもない我が家の苦肉の収納法

物のない暮らしに慣れてしまえばそれはそれでなんの支障もなく

暮らしを小さく 物は少なく 選んだ暮らしを快適にしてくれる

日高の冬支度 オイルヒーターが活躍する季節になりました
2015-12-10 00:10 in | Comments (2) #

2015年12月7日 (Mon)

幸せみかん



広島の旅人さんから地元で採れた無選別みかんをいただきました

スーパーで売られている最近のみかんは甘さが売り物が多いなか

頂いたみかんは子供のころ食べたなんだかとても懐かしい味

無選別なのでおっきいのからちっこいものまで

大小まぜまぜの甘酸っぱい味

広島から日高まで長旅をして来たみかんは

見ているだけでほっこり優しい気持ちしてくれた

みんなで少しづづ分け合っていただいた 幸せみかん

美味しいものは人のこころを温かくしてくれる

粉粉ぱんもそんなぱんになりたいです


本日のぱん教室のランチメニューは

里芋のグラタン

トマトのココナッツミルクスープ

デザートはバナナとマスカルポーネチーズのムース

試食ぱんは胡麻田舎ぱん

焼きたての熱々を手でちぎりながらぱん談義

本日もごちそうさまでした
2015-12-07 00:17 in | Comments (4) #

2015年12月3日 (Thu)

暮らしに寄り添うもの



小さな暮らしに寄り添う 秋田の曲げわっぱ茶筒

100gの茶葉が入る小さなもの

自己主張もせず静かに佇んで場になじんでいくもの

物の価値  物の選び方  物との出会い

暮らしの道具選びはその人の生き方が反映されている気がする

よくこの道具は一生ものですと言われるけれど

どんなものでも一生持つというのではなく

一生使っていきたいと思える道具を選ぶということ

この茶筒に出会うまで我が家に茶筒はありませんでした

何でも間に合わせというのが苦手なので

探しても見つからない時は見つかるまで何かで代用

無くてもいいかなと思ったときにふと出会うと

旧知の友人と突然出会ったような懐かしさを感じる

暮らしに少しづづ溶け込んでお茶の時間を豊かにしてくるものとの出会い

日々の暮らしを静かに受け止めてくれるものが好きです
2015-12-03 01:33 in | Comments (4) #

2015年11月29日 (Sun)

小さな決め事



前夜に仕込んだぱん生地が出来上がる4時間ほど前に

作業する部屋の窓を全開にしてお掃除開始

大切なのは埃を出来るだけ排除すること  空気清浄器もフル回転

作業2時間前には白い作業服に着替えて生地のご機嫌伺い

そして呟く小さな祈り 。。。。。 美味しいぱんになれますように

ぱん作りの際に着用するのは綿か麻の服

絶対にニットやナイロン類は着用しない

髪の毛はしっかり布巾で覆いかぶす事

糸くずがぱんに入らないように  ナイロン服で火傷をしないように

白い作業着であれば付着したごみもはっきりとわかる

これは修業時代に師匠から叩き込まれた作業の決まり事

コック服が綿の長袖と決まっているには訳があったのです

修業時代はコック服にコック帽 小さな私には大きすぎてベルトで抑えて

師匠にまとわりついて手さばきに見入ってました

食べ物を作るということは命を育むこと

手抜きをしたらその分だけ後悔として自分に返ってくる

ぱん生地が「もういいよ」とつややかになったころ

作り手の気持ちも真剣そのもの 失敗も成功も紙一重

そんな小さな決め事の粉粉ぱんです


ご近所さんから頂戴した無農薬野菜  瑞々しい畑からの贈り物

日高の地は地味ながら美味しい食べ物であふれている

この地に招かれた幸運に感謝をしながらの暮らしです
2015-11-29 23:43 in | Comments (6) #

2015年11月26日 (Thu)

ベーグル日和



所用で二週間の間に三回の東京往復 

時間にしたら電車で90分の道のり 

都会の喧騒から離れて一年以上 すっかり染まった田舎暮らし

新潟から5年間ぱん修業に通った新宿小田急線の人混みにも圧倒され

新中野の賑わいに早く日高に帰りたいと心底思った始末

同じ一杯のコーヒーも日高で飲むのと違って慌ただしい味と思うのは気のせい?

日高の「のんびり暮らし」にすっかり慣れ切ってもう都会には住めない気がする

お家大好き人間 朝から雨の一日はベーグル作り三昧 

ファーストフレッシュダージリンを濃い目に入れて仕込み水の代わりに

生地に茶葉とはちみつを少量練り込み 22度で12時間発酵

まーるく まーるく 成型して熱湯で茹で230度のオーブンで12分

弾力のあるもっちりベーグルの完成

お外ごはんも楽しいけれどやっぱりお家ごはんが一番美味しい

今夜もしとしと雨音が優しい日高の雨に癒される夜です
2015-11-26 00:24 in | Comments (6) #

2015年11月23日 (Mon)

本日のレッスン



川越から来てくださっている生徒さんたち24回目のレッスンはフランスパン

回を重ねていられるので手際もとてもスムーズ

クープ用カミソリで火通りを良くする為に入れる最後の仕上げクープ入れ(切り目)

綺麗で理想的な焼き上がりに歓声です

わたしの修業時代はクープ入れが最も苦手分野

どうしても最後の仕上げとなると緊張して構えていた気がする

苦手意識克服のために10年間に何千本のフランスパンを焼いてきたのか

思えば気が遠くなるような本数 

カミソリの刃が浅すぎても深すぎても綺麗なクープにはなってくれない

ちょう良い加減というのが一番難しい

本日のランチメニューは

根菜のバルサミコソース

お豆のミネストローネスープ

デザートは 紅玉の焼き林檎 マスカルポーネ添え

マリアージュフレールの紅茶 マルコポーロ

事前に用意した試食のぱんは

ヨーグルトイングリッシュマフィン 田舎パン フランスパン 

わいわい賑やかなレッスンでした


昨日のレッスンは新潟からの生徒さんと地元の生徒さん

皆さん顔見知りになられておしゃべりしながらのぱん作りです

新潟からのお土産は 新潟銘菓 いつも気を使っていただき恐縮しつつ

皆さんとご一緒にいただきました

日高の夕暮れはまるで特急電車のように早々とやってくる

家々の灯りと夕餉の匂いにつられてご近所の猫さんたちも

ペアーで仲良くお散歩中

ほっこりぬくぬく見ているだけで心和む夕暮れ時
2015-11-23 01:12 in | Comments (6) #

2015年11月19日 (Thu)

シンプルなリース



ご縁があって毎月ぱんをお送りしていた

  東京世田谷の花屋 花子さん から

一足早いクリスマスのブリザーブドフラワーリースが届きました

白い壁に映えるように出来るだけシンプルなリースをという注文に

潔いまでのシンプルさで応えていただきました

新潟の工房でも毎月季節に合わせたアレンジメントを送っていただいてましたが
 
埼玉に転居後もご縁続きで何かがあると花子さんちのお花

贈る花 飾る花 すべてが花子さんの目利きで選ばれてます

その上 生まれたときから粉粉ぱん大好きと云ってくださった

五歳のお嬢さんとわたしの誕生日が同じで

花子さんのお母様がわたしの書の大先輩だったことも

後から知れば本当にご縁がずっと繋がっていたことに驚きでした

ご縁がまたご縁で紡がれる そんな小さなご縁を大切にと思う毎日

毎週のぱん教室もお蔭さまで土曜のクラスは空席待ちに

それもこれも色んな方々とのご縁があったればこそ

新潟の生徒さんたちも遠路お声かけしあって埼玉まできてくださることもご縁

一個の粉粉ぱんが紡いでくれた大切なご縁

ゆっくりゆっくり丁寧に暮らすことが明日のご縁に繋がるものならば

川の流れに流されての旅もまたご縁に繋がっていくのでしょうか

真夜中のぱん捏ね器のシューシュー回転音に耳を澄ませながら

この地に招かれた幸運なご縁を噛みしめてます
2015-11-19 00:16 in | Comments (2) #

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