2024年9月18日 (Wed)
シロアリ予防施工 by 一条工務店(Ⅱ)
さて、
今回は珍しく結論から。
一条工務店の「シロアリ予防施工」は、やった方がいいと思います。(笑)
あるべき論はキライなので、やるべきとは言わんがッ、、、
ただオイラとしては、
シロアリ対策はやっておくに越したことはない、ですが1次防蟻対策としての期待はしておりません。
そもそも論ですが
現実には断熱材が詰まった壁内部の柱や筋交い、土台基礎内側の露出している1面以外は被害を目視できませんし
それらの防蟻再処理なんぞ不可能でありんす。
床下など再処理が可能な場所であっても疎かな部分、やっても防蟻剤の塗布くらい。
2次防蟻対策として「地面からの高さ3m」(一条工務店)にしたとしても
その高さ以上でもシロアリ被害が確認されているという事実。
つまり、100%確実に侵入を防ぐ方法がない以上、何をやっても安心ではなく気休めでしかないのでありんす。
だって
玄関先やベランダに○○コナーズ吊るしたり、網戸に○○除けスプレーしたとして
仮に100匹の虫たちに防虫効果があったとしても、たまたま1匹家の中に入ってくれば
「この商品、全然ダメじゃーん」って文句タレるのが消費者様なのでありんす。
1次防蟻対策によってシロアリ浸入リスクを減らす事はできますが
過信するとシロアリ浸入を見逃すリスクは増えるのでありんす。
結局のところ、住宅をシロアリ被害から守るには、定期的なシロアリ検査を行い
その被害をできるだけ早く発見して退治すること....の1択しかない、と思っているオイラでありんす。
百歩譲って、トカゲかオオアリクイを床下で飼育する!!
じゃあ、なんで「シロアリ予防施工」を、やった方がいいかと言うと
予防施工から10年間、シロアリ被害復旧限度額300万円(最大)の保証があるから。
一般的に木造住宅は
10年目以降からシロアリ被害を受けやすい期間に入り、30年間で約20%の家がシロアリ被害を受ける、と。
加えて
メンテナンスとして5年毎に防蟻再処理をしても10%くらいの家はシロアリ被害を受ける、と。
たとえ
ベタ基礎でも適切なメンテナンスをしないと、20年ほどで5~10%くらいの家がシロアリ被害に遭う、と。
ま、
これはあくまで一般的な話で、一条工務店の住宅については被害率はグッと小さくなると思いますが。
「シロアリ予防施工」60,000円(税別)
月々500円(ワンコイン)×10年で、300万円保証のシロアリ被害保険に入ったと思えば手ごろな安心感。
では、
なぜオイラが「シロアリ予防施工」を未だに実施しないのか....
お金がありません(笑) せめてカード分割2回払いを可能にしておくれ。
つか、
300万円の保証の詳細情報を知らないのでッ-- 俗に言う「約款」や「保証書」ってヤツですな。
たぶん
1度でもシロアリ被害が発生したら、その後の予防施工も保証もなくなるのでは?とか(セコ活動が得意だし)
乾材シロアリ被害に対しては保証しませんよ?とか
と、前置きはこのくらいにして(結論が前置きなのかよ)
さて、
さて、さて、さては南京玉すだれッ、、、
「南京玉すだれ」という大道芸が現れたのは江戸期になってからで
名前から南京発祥だと勘違いされやすいが、日本(富山)発祥でありんす。
江戸の大道芸人たちが<玉すだれ>を流行らせるためネーミングを
「金○すだれ」にしたらウケるんじゃね?
いやいや、コンプライアンス的にどーなのよ
金じゃ露骨なので、京をあてて京玉にすっか?
いやいや、それじゃケイタマと読めてしまうしJARO的にどーなのよ
いっそ南京でいいか...
やはり「小説は事実よりも奇なり」でありんす。
約20年前(2005年頃~)、わが家を建てた頃の一条工務店の公式(HP)より。
この頃すでに、阪神淡路大震災(1995年)のシロアリ被害状況にふれており
一条工務店では、床下および1階の構造材のほぼすべてに「加圧注入処理」
という防腐・防蟻処理を施しているので、新築時の対策は万全である、と。
当時、
一条と契約された方のほとんどは "ACQ加圧注入材" に不安と期待がありましたし(笑)
この防腐・防蟻処理対策があったからこそ契約した方もいるかもしれません。
なので、
その後に、また阪神淡路大震災のシロアリ被害状況の同じネタを持ち出して
「シロアリ予防施工」とは、どーいう事やねん?となる訳でありんす。
ま、
ダブルスタンダードがお得意な一条工務店ですから
万全なのは「新築時」の話... と、しれっと言うのでありんす。
わが家の「緑の木」"人と環境に優しい、防腐防蟻処理" と怪しくないをアピール。
当時、他HMの営業マンに "人に優しい" と「無害」はちゃいまっせ、、 みたいな事を言われたわ。
そりゃ、人畜無害とか言うわけねーでしょ、何かあったら困るでしょ(笑)
と、
ここでこの先の話の予備知識として簡単にシロアリについて説明。
つか、ネット検索すれば簡単に調べられる世の中でありんすがッ
簡単におさらい。
昆虫のグループでは、蟻(ハチ目)とシロアリ(ゴキブリ目)はまったくの別モノ。
シロアリ=悪者のイメージがあるが、ミミズ同様に森林の土壌分解者として
また、アリクイ君のエサとしても必要な生物なのでありんす。
もっともアリクイ君は蟻(ハチ目)も食べるし、動物園ではドックフード食ってるがなッ
「家屋に被害を与える」のは、下等シロアリと呼ばれ大別すると
ミゾガシラシロアリ科(湿材シロアリ)とレイビシロアリ科(乾材シロアリ)に分かれる。
※レイビシロアリ科(乾材シロアリ)の説明は今は省略。
ミゾガシラシロアリ科(湿材シロアリ)をまた大別すると
ヤマトシロアリ(属)とイエシロアリ(属)に分かれる。
(属)というからには、**シロアリ、△△シロアリ、◎◎シロアリ等に細分されるが
**シロアリの被害! ◎◎シロアリを発見!!、つっても面倒くさいし大差ないので
一般的にはヤマトシロアリとイエシロアリの2種として扱う。
【ヤマト(大和)シロアリ】
北海道の一部を除く全国で、ごく普通に生息しているシロアリ。
在来種で寒さに強い。
これまで、"シロアリ" と言えばほとんどの場合ヤマトシロアリを指していた。
ヤマト運輸がシロネコヤマトだとヤマトシロアリみたいでなんかイヤーだ、と女性社員が
言って、クロネコヤマトにしたかどーかは定かではない。
ボールペンで引いた線に添って、働きアリは歩き回るというオチャメな一面がある。
湿材シロアリなので、湿潤な状態である木材が餌場であるゆえ
雨漏りのひどい家でなければ、建物の1階よりも上で被害が発生することは少ない。
また、食害スピードは比較的遅め。
【イエ(家)シロアリ】
西日本、九州・四国の低地・海岸沿岸部に分布しているシロアリ。
中国南部~台湾原産の外来種で暖かい場所を好む。
特に九州に生息するシロアリを代表する種となってるが、全国区ではないので無視しようと
画策していたかは不明だが、世界のシロアリの中でも最も加害の激しい種類とされて
「世界の侵略的外来種ワースト100」に選ばれてしまったので、もはや無視できなくなった。(虫だけに)
湿材シロアリなので、湿潤な状態である木材が餌場である。
が、
乾燥した材に水や湿った土を運び込み、自ら乾いた材を湿らせる習性があるため
食害範囲が拡大しやすい。
また、集団の構成数が多いので食害のスピードも速い。
とりあえず飽きたので、おさらいはここまで。
繰り返しになるが
阪神淡路大震災で、中でも震度7を記録した淡路島北淡町と神戸市東灘区では
腐朽・シロアリ被害があった家の95%以上が全壊・半壊したと話題になりました。
それらの教訓として、「建築基準法」にもシロアリ対策の必要性が明記される事になり
【シロアリ予防】という新しい概念が誕生したわけでありんす。
わが家を建てた頃は、基礎の水抜き穴や配管スリープにはシロアリ対策の忌避剤塗布はない。
当時、一条工務店がすぐに※「シロアリ予防施工」に着眼しなかった理由として
オイラの勝手な想像でありんすが、、
①「建築基準法第49条の2」での木造建築の地面から1m以内の防蟻処理、に対し
一条工務店は1階部分(3m)の坊蟻処理をしているという自負。
②当時はまだ、シロアリ対策=ヤマトシロアリであり、"ACQ加圧注入材" で対処可能という考え。
※「シロアリ予防施工」とは基礎水抜き穴・配管スリープのシーリング、玄関ホールの穿孔土壌処理等
①については、建物の1階主要部剤(土台・柱・根太・床合板など)に加圧注入処理を施してるので
再処理の必要がなく効果も半永久的に持続されています、という話。
あと、屋根の破風やバルコニーにも雨漏り対策で使っているかもしれない。
わが家のバルコニーはガッツリ腐ってたがなッ(笑)
ヤル気とコストを無視すれば1~2階まで全~部まるっと加圧注入処理を施して欲しいところでありんす。
→ そのようなオプションで建てる事が可能という噂話を聞いたことがあるが未確認。
②については微妙ではあるがッ
まず、加圧注入薬(ACQ)はヤマトシロアリを忌避する効果そのものは低いので
加圧注入材はヤマトシロアリ(面倒なので、ヤマトと略す)に食害されます。
ヤマトの艦内には食べた木材(食物繊維)を分解する乗組員という分解細菌を宿しておるのだが
加圧注入薬(ACQ)には殺菌成分が含まれているので、菌である乗組員は死んでしまうのである。
「古代君が死んじゃうっ!」by 森雪
すると、しばらくしてヤマトの波動エンジンも停止し、飢え死に状態でヤマトは撃沈なのである。
「デスラー総統バンザーイ!!」
直接、ヤマトを殺虫しないのは「人と環境に優しくない」薬になってしまうから。
てな訳で
ひとおもいに殺さないところが、逆に酷たらしい気もするのだが
よく考えてみると、肉を切らせて骨を断つ・・・ ではないが、ヤマトに木を食われるのは確実。
食わない限りヤマトも死なないし、食害があってこそのACQ効果発動でありんす。
食害→駆除の自動化っつーとカッチョよいが、これだと "防蟻食害拡大" なのだわ....。
ヤマト「悔しいからこっちの机を噛んだる! 椅子噛んだる! ・・・ イスカンダル?」
♪さらばー地球よー旅だーつ・・・♪
また次回につづく(かもしれない)ので蟻んす。
佐藤さんお久しぶりデス。今回はまた防蟻を熱く語ってますね。
ヤマトシロアリから森雪をぶっ込んできたのは笑い(^◇^)ました。
我が家は建築時からシロアリ予防施工されてるので、10年目・20年目も無償防蟻処理だと説明されたような気がします。
有償のお宅からすれば不満が出るのも理解できますが、無償とはいえ本体価格にこっそり上乗せされているだけ(˘ω˘ )だと思います。
確かにネットでシロアリを検索すると、地震で倒壊した家屋はシロアリの食害が原因だ!と決めつけて一般の人の不安をあおるような困ったサイトはあります。ほとんどが契約したいだけのシロアリ駆除業者のサイトですが。
少なくとも、束・大引き・根太といった部材がシロアリに食害されても耐震性能に大きな影響はないと言われています。
>ゆいパパさん、コメントありがとございますッ。
仰るとおり、シロアリの被害によって耐震性が損なわれたとしても
木造住宅の耐震性の決め手は【壁】であると言われていますね。
そもそも地震倒壊現場なんて大混乱な状況...、で
倒壊家屋の老朽度、構造、工法、基礎、地盤などは一様であるハズもなく
わずかな調査で定量的な結果を出す事なんぞ、まず無理なのでありんす。
あくまで参考程度でよろしいか、と。
あ、
シロアリ駆除業者の中でも、下記のサイトのコラムは参考になります。
"シロアリ1番! コラム" でググッてくださいまし。
こんにちは。
シロアリ被害で家が倒壊することはないと信じておりますが
地震で倒壊してしまったらシロアリもへったくりもありません。
ワタシはそれより身近なカビ・ダニの方が気になります。
そろそろ、シロアリ予防施工パートⅢの記事もお願いしまーす。
>まひなブリエさん、コメありがとう存じます。
確かに、シロアリで家が倒壊すれば大問題ですが
地震で倒壊した後にシロアリ発見してもなぁ...です。
シロアリ予防施工パートⅢの記事ですがッ
な~んか面倒くさいッ、つかどーでもいいッて気もしてますが
ネタよりオチが考えつかんのだよ(笑)
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